ラヴェルに取り組む姿勢として期待感もありましたが、全くもって透徹感のない響きに溺れたインパクトのない演奏で残念でした。協奏曲第1楽章の8分音符のリズム感の個性は駆引きのあるものでしたが曲の推進力を減退する結果となりました。第2楽章も冒頭ソロはラヴェルの冷静なフレージング、伴奏とのバランスはまさに素人的な稚拙な感じに終わってしまい、大切な世界観が実現されていません。アンサンブル金沢の伴奏もこの曲の至難さを改めて聴かせる痩せた音色に終止していました。独奏曲においても高雅〜のアゴーギク加減も不可解、水の戯れの極めて薄っぺらな技巧感は曲のイメージを没個性にさせていくものに陥っています。今後の曲の真髄への深い洞察と追究を念じています。
Disc1
1.ピアノ協奏曲 ト長調 第1楽章 Allegrament
2.ピアノ協奏曲 ト長調 第2楽章 Adagio assai
3.ピアノ協奏曲 ト長調 第3楽章 Presto
4.亡き王女のためのパヴァーヌ
5.古風なメヌエット
6.ソナチネ I.Modere
7.ソナチネ II.Mouvement de menuet
8.ソナチネ III.Anime
9.高雅にして感傷的なワルツ I.Modere-tres franc
10.高雅にして感傷的なワルツ II.Assez lent-avec une expression intense
11.高雅にして感傷的なワルツ III.Modere
12.高雅にして感傷的なワルツ IV.Assez anime
13.高雅にして感傷的なワルツ V.Presque lent-dans un sentiment intime
14.高雅にして感傷的なワルツ VI.Vif
15.高雅にして感傷的なワルツ VII.Moins vif
16.高雅にして感傷的なワルツ VIII.Epilogue-lent
17.水の戯れ