選ばれた歌姫たちの歌の上手いこと。稲垣潤一との絡みもハモリも違う色合いだからこそ、これだけ多様な雰囲気を醸し出せるのでしょう。オリジナルの名歌唱が耳に残っている曲たちですが、男と女のデュオという企画の良さによって、ただのカヴァー・アルバムではありません、という差別化がしっかりと図られています。
稲垣潤一の硬質で突き抜けるような声質は、女性とのハモリの相性はいかに、と思いましたが、歌姫の魅力がでるように上手くひき立てながらメロディとハモの歌唱や音量を調節しています。その曲の持っている歌の魅力を引き出した力を受けました。稲垣と歌姫とのバランスが絶妙で、個性をいかすキーへの転調もアレンジが上手くいっていますので違和感がなく、かえって変化が生まれます。
「Hello, my friend」は、抜けるような高橋洋子の高音が清み渡り、オリジナルとの違いを明確に打ち出しました。絶賛。
「悲しみがとまらない」の小柳ゆきは大人の歌唱を披露し、しっとり感がたまりません。声の強さと抜け方も図抜けています。
「あなたに逢いたくて」の松浦亜弥は可愛さが声に出ていますし、意外な彼女の一面を知って、これには驚かされました。
軽快でポップなアレンジの「Piece of my wish」での展開に伴って歌い上げる辛島美登里と稲垣の盛り上げ方にキャリアを感じました。
大貫妙子がデュオを歌うということだけでも値打がある「サイレント・イヴ」、2人の声質が一緒に聞こえた露崎春女の「あの日にかえりたい」、歌詞の意味を体感している白鳥英美子の「人生の扉」、30年前と全く変わらない懐かしの太田裕美、といずれも感涙物の歌唱でした。
「秋の気配」の山本潤子、中森明菜との「ドラマティック・レイン」、最後まで万華鏡のように変化する歌姫の登場と稲垣の名歌唱に拍手を送ります。
「男と女」期待以上の出来で嬉しいサプライズでした。特に小柳ゆきとの「悲しみがとまらない」はまさしくベストオブベストです。稲垣潤一は以前から好きでしたが、時には「80−90年代の過去の人?」と思うこともありましたが、バリバリ現役の姿(声?)を見せつけてくれてうれしかったです。
知ってる曲有り、知らない曲もあり、涙が出るほどお互いを気遣い合い、高め合っているのを窺えるハーモニーでした。初めは私もJ.I.の声はデュエットは合わないと決めてかかってましたが全く想像以上と言うよりも想像外の出来上がりで感激しました。ファンになったのは27年前 その頃と変わらぬトーン 五十路を過ぎても変わらずファンです。
Disc1
1.Hello, my friend(松任谷由実/1994年7月27日)/ 高橋 洋子
2.悲しみがとまらない(杏里/1983年11月5日)/ 小柳ゆき
3.あなたに逢いたくて (松田聖子/1996年4月22日) / 松浦 亜弥
4.Piece of my wish(今井美樹/1991年11月7日)/ 辛島 美登里
5.セカンド・ラブ (中森明菜/1982年11月10日) / YU-KI from TRF
6.サイレント・イヴ(辛島美登里/1990年11月7日)/ 大貫 妙子
7.あの日にかえりたい(荒井由実/1975年10月5日)/ 露崎 春女
8.人生の扉(竹内まりや/2007年5月23日)/ 白鳥 英美子 with 白鳥 マイカ
9.木綿のハンカチーフ(太田裕美/1975年12月21日) / 太田 裕美
10.秋の気配(オフコース/1977年8月5日) / 山本 潤子
11.ドラマティック・レイン(稲垣潤一/1982年10月21日) / 中森 明菜