カスタマーレビュー
これは見なくても良い フジテレビ開局50周年記念DVD 砂の器 仲代達矢
スタッフ、キャストの方々には申し訳ない言い方だが、これは見なくても良い。
何よりも、原作や映画版にあるハンセン病の設定を、精神障害者に変更した意図は、理解しがたい。
ドラマの放映当時にも、原作や映画版と比較して、「肝心な設定を骨抜きにして、背骨の無い魚を泳がせる積もりか」「ハンセン病ならダメだが精神障害なら差別的に描いてよいというのか」等々、何かと批判の多かったドラマを、わざわざ「フジテレビ開局50周年記念DVD」として発売するのは、いかがなものかと思う。
テレビ版3作の中では最も良い フジテレビ開局50周年記念DVD 砂の器 仲代達矢
砂の器は1962年版・1977年版・1991年版・2004年版と計4回テレビドラマ化されています。1962年版以外のテレビ版3作を見た中では最も良いと思います。
1991年版は原作に最も近く、2時間と最も時間が短いにも関わらず複雑な原作がよくまとめられており、田中邦衛と佐藤浩市の熱演もなかなか良かったです。
2004年版は「松竹映画版は犯人側の心理があまり描かれていない、犯人に同情を覚えるような演出が強く犯罪の醜さやそれは厳しく裁かれるべきという視点が薄い」といった批判を意識しすぎたのか、とってつけたようなセリフや蛇足と思われる場面が多く演技も過剰でくどい印象があり、かえって映画版で描かれていることが矮小化された印象を覚え、私はあまり感動出来ませんでした。
この1977年版は映画版や2004年版とは違い、親と子の愛情や宿命といったテーマはあまり描かれず、より原作に近くてサスペンス色が強く感動を覚えることはないものの演技は自然で良く、映画版にはない逮捕される際の犯人の表情は特に見ごたえがありました。
しかし、親子の放浪シーンは多分に映画版を意識していて同様の場面があるのですが、表情・目に深みがなく映画版の加藤嘉と春田和秀にはとても及びません。ただ駅での親子の別れのシーンは最後が全く異なり、きっぱりと父親と別れるのを決意した表情が印象的です。それが父への思いや殺人の直接の動機、そして演奏会で発表する曲の題名の違いにもつながっています。殺人の動機はそれぞれの中で今西刑事(映画版丹波哲郎 1977年版仲代達矢)によって語られ、和賀が演奏する曲の題名は「宿命」ではなく「炎」となっており、それについてもやはり和賀(映画版加藤剛 1977年版田村正和)が語る場面があり、はっきり異なります。
こうした映画版とテレビ版3作の解釈・視点の相違により、好みが分かれるでしょう。
映画版を知っているだけに フジテレビ開局50周年記念DVD 砂の器 仲代達矢
キャスト・演出とも稚拙極まりない。お話になりません。
待望のDVD化だけど…… フジテレビ開局50周年記念DVD 砂の器 仲代達矢
1時間枠全6回のTVドラマとして放映された作品のDVD化。
傑作の誉高い映画版は尺の都合で登場人物やエピソードをかなり整理しているが、こちらは比較的原作に忠実に映像化している。もっとも主人公である今西刑事の人物像作り込みのつもりか、義理の妹との危なっかしい関係に時間を割いているのは、ストーリー運びの上でも全く必然性がなく余計な感じだ(原作にもそんな描写はなかったはず)。どうしても映画版と比較してしまうのだが、やっぱり脚本のまとめ方、ストーリーのテンポ、キャスティングのいずれをとっても映画版に軍配が上がるだろう。
作品の出来とは別に、DVD化に当たっても不満がある。制作年度の記載がパッケージのどこにもないことである(調べたら1977年だそうだ)。解説書もなければ、特典映像は勿論ない。「フジテレビ開局50周年」と謳うのであれば、制作年度くらい当然入れるべきじゃないだろうか? いつの時代の作品かというのは、記録的価値を考えてもおろそかにすべきでないポイントだと思う。
懐かしいコンテンツをDVD化してくれるのは有難いけれども、もう少し丁寧な商品に仕上げて欲しい。
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