実力派ピアニスト斉藤真理子さん初のヴォーカル・アルバム。ビバップを基調とした自己のピアノ・トリオで活動していた彼女のヴォーカルは知的で美しく、しかもダイナミックで自由。ピアノ奏者のヴォーカルに共通して言えるのが優れた描写力。フレーズのひとつひとつ、言葉のひとつひとつの強弱が実によくコントロールされメリハリが効いているので歌の輪郭がくっきりと浮かび上がる。独創的な手法が光る「Cry Me A River」などは、まるでメリル・ストリープ主演映画「激流」のラフティングをおもわせるようなスリリングさと疾走感がいっぱい。注目はアルコの響きが美しい「If You Go Away」。この曲は近頃、ピアノとのデュオで歌うシンガーが多いが重厚なベースとも相性抜群。気持ちの奥底にひそんでいた感情を一気に浮かびあがらせるような息づかい。ピアニストでこんな芸当ができるひとは他にいない。
Disc1
1.Cry Me A River
2.I Remember You
3.If You Go Away
4.East Of The Sun
5.I Wish You Love
6.Just One Of Those Things
7.A Little Waltz
8.They Can't Take That Away From Me
9.Moody's Mood For Love~I'm In The Mood For Love
10.That's All
11.My Funny Valentine