カスタマーレビュー
B・C級戦犯の思いを描いた良作。 私は貝になりたい <1959年度作品> [DVD] フランキー堺
横浜公園(横浜スタジアム)から象の鼻パークに至る、一直線に伸びた道路。これが日本大通りである。いま歩いても昭和初期にいるような錯覚を覚えるほどに、歴史的建造物が残る一角だが、その中心部に横浜地裁がある。風格ある外観だが、実はこれはレプリカだ。この場所で横浜軍事法廷が開廷されていたのだが、レプリカとはいえほぼ当時のままを再現しているので、思いを巡らすことができる。B・C級戦犯はここで裁かれ、巣鴨プリズンで刑の執行がなされた。本作はドキュメンタリー風だが、ノンフィクションではない。原作に脚色を加えて映像化したものだが、黒澤組が集結しているため、全体の構成も重厚かつ風格のあるものとなった。橋本忍監督は後年、伝説のカルト作「幻の湖」を撮ることになるが、まだこの頃は東宝のエース脚本家として知られていた。特に当時は最盛期だったので、ホンの出来は凄くいい。フランキー堺の「口八丁だがまじめな床屋」ぶりも素晴らしく、また笠知衆の存在感は抜きんでていたし、藤田進の頼りない軍人ぶりは、当時の世相を大きく反映させた役柄であった。「下っ端は戦争の被害者」という視点については、少なくとも床屋はひとりの米兵を刺し殺しているわけで、手加減したのに・・・というのは情状酌量にならない。当時は皆頷いたかも知れないが、戦争の不条理はいまこの時代に再見した方が、より「真実」がわかるだろう。星4つ。
たくさんの喝采と涙がそそがれるのであれば嬉しいと思えます 私は貝になりたい <1959年度作品> [DVD] フランキー堺
フランキー堺氏の代表作「私は貝になりたい」(この映画は、加藤哲太郎氏の「狂える戦犯死刑囚」が原作となっている)全てがノンフィクションではないようだが、この映画に近いことはあったようである。 この映画に対してたくさんの喝采と涙がそそがれるのであれば嬉しいと思います。個人的にも大変好きな映画です。
どれほどDVD化を待ち望んだことか.. 私は貝になりたい <1959年度作品> [DVD] フランキー堺
本作は1959年の映画版です。
1年前の1958年にテレビで放送され多くの支持を得たことから映画化されました。
テレビは、当時前半の30分はVTRを使用し、後半は生放送されていた時期です。
ですから、テレビドラマ版は完全な形で現存するものは無いそうです。
翌年に作られた映画は、テレビを見ることが出来なかった家庭も多く
かなりの観客動員数を記録しています。
その後にテレビで何度も再放送されましたので、後の印象としてこちらの作品がメジャーになりました。
映画のキャストはフランキー堺さん以外はテレビとは異なりますが、
当時、多くの人達が再び映画館で涙を流しました。
平和な散髪屋の店主を営んでいた主人は、
近所でも評判の家族を愛する優しい父親だった。
しかし、戦争は彼に赤紙(召集令状)を届ける。
終戦間際、彼は兵役に就き捕虜処刑を命じられる。
気後れしたので、銃剣で少し傷を負わせただけなのに...。
「人間なんて厭だ。牛か馬の方が良い・・・」
「・・・いや牛や馬ならまた人間にひどい目にあわされる・・・」
「どうしても生まれ代わらなければならないのなら、いっそ深い海の底の貝にでも」
「貝だったら、深い海の底の岩にへばりついているから、何の心配もありません。
・・・・・どうしても生まれ代わらなければならないのなら、私は貝になりたい」
テレビ放映、そして本作、後に所ジョージのテレビ版、
中居正広の近々公開版へと繋がる。
この作品は主演する役者さんの熱演が見事で、フランキー堺さんも所ジョージさんも素晴らしかった。
きっと、中居正広さん最高の演技を見られるものと思います。
その公開を記念して初DVDとして発売される本作、見事に作品に仕上がってますよ。
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