カスタマーレビュー
いわゆる典型的な「リンチ風」が全部凝縮された傑作 ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 [DVD] シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
正直いいますとTVシリーズのほうは、ちゃんと観たこと
なかったです。でも、リンチ好きのはしくれとしては、どうしても
観たかった。で、今まで観れなかったのですが、念願かなって今回
観ることができました。感激です。予想に違わないできばえ。
絵に描いたような原色と、まばゆい太陽の下の住宅街。
家族と中流の幸せがそこにあります。一見、そう見えますが、リンチ
にかかれば、それはこの現実の裏に、びっしりとへばりついた、
おぞましい限りの悪夢の世界と表裏一体。
何か意味があるようで、意味がないような。
しかし、ローラ・パーマーがなぜ殺害されたのか?誰に殺害されたのか?
という、大きな謎の解を内包しつつ、ドラッグとタバコとセックスと
闇の世界に転落していった彼女を、暗黒の世界にどんどん描写していきます。
クライマックスシーンの恐怖とシェリル・リーの怪演は鳥肌ものです。
乙女の役柄の演技と、その裏人生の演技、それと「その時」の演技は
とても同じ女優とは思えないほどの、おぞましさ。ぶっとびです。
アンチリアリズムと映像詩人としてのリンチ、そして音楽でなく
日常の音、雑音、空気感を効果的に使って、それとなく、サブリミナル
しているいつもの演出構成は、本作でも遺憾なく発揮されています。
後の『マルホランド・ドライブ』『インランド・エンパイア』に至る
道程を納得できる、代表作のひとつです。
デビッド・ボウイの出番、少なすぎるのがちょっと残念。
TV版の謎は本当に解き明かされたのか? ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 [DVD] シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
TV版の『ツインピークス』はラストに謎、と言うか大きな衝撃を残して終わりました。
ある人はそのラストに失望し、ある人はニヤリとし(私がそうです)、ある人はキョトンとしてしまったと思います。
そんなあらゆる意味で問題作であったTVドラマ『ツインピークス』に終止符を討つと期待して本作を観る方が殆どではないかと思います。
この映画を観た『ツインピークス』ファンの感想でよく耳にするのが、『既成事実を映像化しただけの単なる前日談じゃないか!』という様な意見と『メビウスの輪のようなドラマ版のラストと始まりの橋渡しだ』といった意見の2つです。
私には、そのどちらも間違いではないと思うのです。
映画の冒頭、テレサバンクス事件の捜査を始める際に、赤いドレスの女が出てきます、彼女の仕種や格好から、捜査官は一筋縄では行かない事件である事を悟るのですが、唯一つ、胸に刺した『青いバラ』の意味だけはおざなりにして物語は進行します。
青いバラ=作る事が不可能とされている(当時)=解決不可能の事件
(青いバラについては2008年の現在には可能)
といった決定的なヒントがそこに隠されています。映画の本質は事件の中に無いのです。
よく、映画版のみでもサスペンスものとして楽しめると言う意見がありますが、実際、理解度は半分程度かと思います。さらに、ローラー・パーマー事件のラスト(ドラマ版エピソード16)辺りまで見ておけば問題無く鑑賞できると言った意見もありますが、この時点でも理解度は七割程度と感じます。
セカンドシーズン後半の『ブラックロッジ』に関わる話を良く理解した上で鑑賞せねば、
●始めの捜査官が何故消えたのか?また、あの指輪の文様は何の意味が有るのか?
●デヴィッド・ボウイは一体何者なのか?
●『ブラック・ロッジ』内の『老けたクーパー』と『現在の姿のままのクーパー』の違いは何か?
●アニーがベッドで語る『クーパーは良い人だからロッジを出られない』とはどういう意味か?
が到底理解できません。
私は以上を理解した上で、『ツイン・ピークス』の物語は完全に完結したと納得できました。
この映画は、グダグダに終わってしまったドラマ版にしっかり引導を渡せたと思うのです。
ただあくまでも『既成事実を映像化しただけの単なる前日談』でもあり『メビウスの輪のようなドラマ版のラストと始まりの橋渡し』なのです。
つまり、この物語の本質はドラマ版にあるのです。
それでいて作品として成立している事に、リンチの非凡さを感じます。
TV版に繋がる物語 ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 [DVD] シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
まず、TV版を見てからみたほうがいい。でないと何が何だかわからないでしょう。 私的には謎をさらに深めているような気がしました。例えば、ローラの夢の中に何故、彼が現れるのか、またベットに何故、彼女がいるのかなど…… ラストも意味深でTV版の本当のラストでは……と妄想が深まります。
暗く恐ろしく、そして哀しい青春映画 ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 [DVD] シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
TVシリーズの独特な不可思議さや可笑しさの奥底に隠されていた、身の毛もよだつような秘密についての容赦のねぇ映画です。ここで描かれるのは、シャレんならん絶望的な状況にはまりこみ、徐々に崩壊してゆく女高生の死への顛末であり、静かな田舎町のプロムの女王さまを鷲掴みにしている怪物といえば、麻薬、売春、そして忌まわしい家族の秘密‥‥‥この聞いただけで勘弁してほしくなるリアルな不幸と悲惨のスパイラルを、ディヴィッド・リンチ監督は、少女への驚くほど真摯な共感と切ないまでの哀悼をもって描き切っています。正直、泣きました。号泣です。壊れゆくローラを演じたシェリル・リーの崩壊演技は、観てるこちらが「この女優さん、大丈夫だったんだろうか?」と心配になるほど鬼気迫るものがあります。いろいろ破綻もある映画ですし、TVシリーズのファンでその延長を観たかった方は不満もおありかと思いますが、名作「キャリー」にも通じる、ダークでヘヴィーでセンチメンタルな青春映画の裏傑作かと思います。
スリルが無い ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間 [DVD] シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド
何もかも既視感しか感じなかった。テレビシリーズも途中で止めとけばいいのにマクロスみたいに無駄にのばして失敗していたなあ。公開当時ロードショーで観て(行列でした、今じゃ考えられないな)いたく後悔しましたよ。
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