デビュー盤シャコンヌのアルバムもすばらしいが、このCDはヴィブラートが美しく、迫力がある。バックのオーケストラが見事にそれを引き立てているのではないでしょうか?
日ごろシェリングのバッハばかり聴いている人間にとっては、ハーンのこのCDは衝撃的だった。ヴィブラートの感触が全く違う。現代的というんだろうか。ただ、デュナーミクのやり方は割と近いんじゃないか。
オーボエ協奏曲は、元の形がよく分からない復元曲であるため、ハ短調とニ短調の版の2種類が通用している。わたしの大好きなカントロフは1981年にニ短調で録音したが、最近はハ短調の版で弾く人が多い。ハーンもハ短調で引いている(ほぼ同じ時期に録音した諏訪内さんもハ短調)。調性にも流行があるのかなと思う。
最近は、バロック音楽の解釈が多様化してきたように思う。楽器ひとつにしても、ピリオド楽器対現代楽器の議論があるし、演奏についてもヴィブラートへの態度が奏者によって相当に異なる。ハーンは、現代楽器を使ってヴィブラートを存分に用いる解釈を展開した。「ヴァイオリンは歌う楽器なのだ!」という彼女の無言のメッセージが込められているように感じた。
Disc1
1.ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042 第1楽章:Allegro
2.ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042 第2楽章:Adagio
3.ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ長調 BWV1042 第3楽章:Allegro assai
4.2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 第1楽章:Vivace
5.2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 第2楽章:Largo ma non tanto
6.2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043 第3楽章:Allegro
7.ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041 第1楽章:(Allegro moderato)
8.ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041 第2楽章:Andante
9.ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 BWV1041 第3楽章:Allegro assai
10.オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060 第1楽章:Allegro
11.オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060 第2楽章:Adagio
12.オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060 第3楽章:Allegro