カスタマーレビュー
「オペラ座の怪人」だけではなく、「ファウスト」がもう一つの下敷き ファントム・オブ・パラダイス [DVD] ポール・ウィリアムズ
西洋において、芸術家がもっともインスピレーションを受けた書物が聖書である
のは言うまでもないが、おそらくその次くらいに影響を与えているのは、ゲーテ
作「ファウスト」であろう。内容はwikiで確認していただければよいが、シュー
ベルトや、マーラーその他数多くの芸術家がこの作品にインスパイアされて、作
品を残している。
この映画の主人公リーチが、「ファウスト」を下敷きにして、ロックオペラを作
ろうとしたことから、話は転がりだしている。その後の顛末と、リーチが復習の
鬼と化すところや、フェニックスを歌手として成功させようとする下りは「オペ
ラ座」とは余り変わらないが、悪魔に魂を売る件や、最後にフェニックスのもと
で死ぬ件はほぼ「ファウスト」。デ・パルマ監督は、「キャリー」でも単なる恐
怖映画ではなく、「愛されない人間の悲劇」など別の(重要な)テーマを潜り込
ませているが、この作品でも、芸術と世俗的成功の対比、全てを手にしても満足
出来ない人間、純愛などなど、様々なテーマが持ち込まれている。
結局、監督自身ももしかしたら「ファウスト」をやりたかったのではないかと思
わなくはないが、これほどのテーマや題材を詰め込んで、娯楽映画として成立さ
せている点は高く評価できる(ヒッチコックの亜流では決してない)。
もちろん映像面でも、キッスやビーチボーイズ、フレディ・マーキュリーのパロ
ディ、ヒッチコックへのオマージュ(これもパロディか)など、見るべき点がた
くさん。また、映画に使われている音楽が、リーチから曲を盗んだスワンを演じ
ているポール・ウィリアムズ(ミュージシャンが本職)が作曲したものであると
ころも実に心憎い。
「ファウスト」の原作を読んで、「ファウスト」の各登場人物が、本映画の誰に
その性格や類型が割り当てられているかを考えながら見るのも面白いでしょう。
伝説のロック・カルト・ムービー ファントム・オブ・パラダイス [DVD] ポール・ウィリアムズ
サスペンススリラーの巨匠、ブライアン・デ・パルマによる、
伝説のロック・カルト・ムービー、オペラ座の怪人のロック版。
ウィンスロウの悲哀、ジェシカ・ハーパーの初々しさもいいが、
何よりもロックスター、ポール・ウィリアムズの怪演と歌が最高です!
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