エディターレビュー
18世紀の終わり。イギリスの田舎町の豪邸に金持ちの独身男性ヒングリ−が越してきた。女性に相続権のない時代ゆえ、お金持ちの男性との結婚は女の花道。そんな中、舞踏会が開かれ、ベネット家の五姉妹の長女ジェーンとヒングリーの間には恋が芽生える。そして次女エリザベスは、ヒングリーの友人ダーシーのプライドの高さに反感を持ちつつも、次第に彼の存在が気になっていく…。 ジェーン・オ−スティン原作の『高慢と偏見』をキーラ・ナイトレイ主演で映画化。男性に依存しないと生きていけなかった時代に、見栄をはることも、媚を売ることもせず、自分の言葉を持った才気あふれるエリザベスを、キーラが瑞々しい演技で魅了。主演女優として最後まで作品を見事にひっぱった。またブレンダ・ブレッシン、ドナルド・サザーランド、ジュディ・デンチらのベテランの柔軟かつ貫祿ある芝居も見物。気の強い女性と不器用な男性のじれったい恋物語は、下手すれば甘すぎるチープなラブストーリーになってしまう危険をはらんでいたが、キャストの好演、ウィットにとんだ脚本、そして、本作が長編映画デビューというジョー・ライト監督のユーモアと上品さを兼ね備えた演出が、品格あるラブストーリーに仕上げた。(斎藤 香)
カスタマーレビュー
陰影のある美しい映像。でも字幕にミスが。 プライドと偏見 [DVD] キーラ・ナイトレイ
原作は長編なのですが、エピソードや登場人物を整理して、粗筋にならずにうまく2時間にまとめたなあと思います。セットや衣装にはニュアンスがあり、風景、画面には陰影があり、天候を効果的に取り入れていて、美しい映像に2時間うっとりです。BBC版に比べると説明的な部分が少なく、ぐっとアーティスティックで凝った作りになっています。
私はラストのドナルド・サザーランドのシーンが大好きです。ここでカットアウトした監督のセンスは抜群だと思いました。また、BVBにはディレクターズ・コメンタリーが付いていますので(親切に字幕もあるので)2回楽しめました。
ただ、他のレビューでも拝見しましたが、字幕には残念なミスがあります。後で話のキーになる、ある大切な一言を正反対の意味に訳してあるので、意味が分からなくなるのです。ネタバレギリギリになりますが、気をつけて書いておきます。(心配な方は本編をご覧になってから読んで下さい。)
1時間50分位のシーンで、キャサリン・デ・バーグ夫人がリジーに質問します。「そのようなことはしないと約束しますか?」 リジーの答えは「決して××はしません」ですが、これは「そんな約束はできません。」に置き換えてご覧ください。
キーラ・ナイトレイが出ているという理由だけで見たところ… プライドと偏見 [DVD] キーラ・ナイトレイ
・男として勉強になる点がいろいろありました
ダーシー氏というより、むしろいとこの牧師(の演技)のほうです。
身長に恵まれず、権威に迎合し、融通が利かない一方(変なところで鞍替えが
早い)、表情が乏しい、など他人とは思えないところが残念ながらあって、
私はとても耳が痛い、いや見てて痛かったです。大地主男性の所作は品性と
女性に対する敬意があって、美しいです。鑑賞した後日、友人がミニバンの
スライドドアから降りてくるとき、無意識に思わず手を差し出そうとし気づい
てひっこめた私はただの阿呆でした。
・キーラ・ナイトレイにやられました
再生(上映)開始すぐ、本を読みながら家に歩いていくシーンがあります
が、首が恐ろしく綺麗です(なにか加工があるのかもしれませんが)。
そのほか、雨に降られるシーンが何回かありますが水も滴るいい女です。
しかしながらもちろん、演技があってこその魅力です。
・衣装がかっこいい
服飾の歴史についてはまったくわからないのですが、男性の衣装がとても
かっこいい。結婚式の衣装みたいですが。
・安心していられるストーリー
お子様とみても大丈夫です。ただ現代の10代には貞操が過剰に感じるかも
しれません。傲慢さと偏見さだけでなく聡明さと誠実さもすがすがしく描かれ
ております。
ほかの映像化作品があるみたいですが、その比較はほかのレビュワーの方に
お任せしたほうがよろしいですね…。
古いイギリスの田舎情景が映えています。 プライドと偏見 [DVD] キーラ・ナイトレイ
まずは萌黄色の牧歌的な情景が何ともいえない芳醇でのどかで色彩豊かなハーモニーを奏でてくれています。
イギリス映画らしい格式があり、それも18世紀末のイギリスを忠実に表現した構成であり、その中にフォーマルな伝統や文化、しきたりを垣間見ることができます。
淡くて触れ合う寸前の言葉や表現を中心としたラブストーリーであり、お互いのすれ違いや勘違い、格式の違いによりこころの葛藤を控えめな表現で描写しているものです。
キーラ・ナイトレイの毅然とした意志の強い態度は、彼女の持ち味をすべて出し切ったものであり、彼女の魅力が大いに引き出された作品だといえるでしょう。
陽光を背景に二人のきもちが共有し合うところは感受性の豊かな美的価値が高い映像となっています。
感想?期待ハズレね。 プライドと偏見 [DVD] キーラ・ナイトレイ
わざわざ映画館に観に行かなくてよかったわ。失望して帰ってくるだけだったもの。
わたしはどうしてもBBCドラマと比較してしまうのよね。
まず、ベネット家の生活環境とマナーの違いには驚いてしまったわ。
しかし、あの洗濯物がズラリと並ぶオープニングはナニ。
それと部屋の様子。ドアや床や壁は粗末な木で、それもペンキが剥げてて。絨毯も敷かれていず、壁紙も無し。そして窓にはカーテンも無し。それに一家の食事の様子なんて生活感がありすぎて。ため息がでたわ。
ベネット夫人の食事のマナーの悪さ。それにあのおっとりした品のあるジェインがテーブルに肘をついてお茶を飲むなんて。ドラマとのイメージの違いに違和感を覚えちゃって、もはやついて行けない感じ。
あまりにも底辺の生活ぶりで、あれじゃまるでディケンズの世界じゃない。
ベネット家は決して裕福ではないとしても一応小地主でしょう。なんだかね。
ベネット家の庶民的な風情を強調したかったのかしらね。
それとも実際はあの程度のモノで、ドラマの方がロマンティックに飾り過ぎたのかしら。どっちが本物だろうとヴィクトリア朝辞典を読んでも、部屋のたたずまいまでは書かれていないのよね。
それに衣装や背景は時代がかっていても中味はあくまでも現代風なのよね。
エリザベスやジェインにしてもアタマの良さもおっとりした品の良さもなんにも無いそこいら辺にいるただのオネエちゃんに成り下がっちゃって。
目つきや仕草や物言いが、いかにもパッパと現代的で奥行きが無く、品がないのね。描き方に深みがなくて底が浅いの。妹たちはともかくジェインとエリザベスは一応村人から一目置かれている存在なのだから、もうすこししっとりとした落ち着きのあるたたずまいが欲しかったわね。
ダーシーにしても覇気の無い何処か自信のなさそうなぼーっとした男で。
一瞥で他人を威圧するような傲岸な雰囲気がなくちゃ。ダーシーじゃないわよ。
やはりダーシーはコリン・ファースじゃなくちゃダメね。
ビングリーもただただ気弱で軽薄なお人好しという感じで、立派な好青年というイメージじゃないわね。いかさま師のウイッカムの方が落ち着いていて立派に見えたわよ。
ベネット夫人はただの下品なオバサンに成り下がり、ミスター・コリンズ、ミス・ビングリー、キャサリン・デ・バーグ令夫人にしても彼等の存在感の稀薄さといったらガックリよ。彼等の存在が皮肉な笑いを誘い、ドラマに勢いをつけるのに。
しかも、エンディングはミスターベネットのひとりごちで終わっている味気なさで、パーっとしないわね。
ワンシーン、ワンシーンもパッパと展開が早くてじっくり味合う余裕がないの。これじゃ初めて見た人には粗筋がよくわからないんじゃないかしら。
これは127分という時間のせいなのかしらね。ドラマの方は302分だものね。短い時間で、さまざまなエピソードを盛り込まねばならず、これは致し方ないわね。
ま、もう少ししっとりとした情感のただよう映画を期待したが、なんとも残念な出来栄えで。
しかし、この映画を見てBBCドラマがいかによくできているかを再認識できて好かったわ。
今ひとつ プライドと偏見 [DVD] キーラ・ナイトレイ
主役二人の配役はまだしも、ビングリーさんが人好きのする感じじゃないし、ジェーンの個性が上手く出ていない。あとカメラワークが平凡で、いつも遠めのアングルで細やかな表情の変化、注目するべき人物がぼかされすぎて歯痒い。当時の風俗や習慣そして原作の要点を捕らえるのには丁度良いが、如何せん無難な作品としか思えない。そして個人的な意見としては、イギリスを舞台にしておきながら庭や植物の要素を上手く画面に取り入れなかったのは致命的である。
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