エディターレビュー
オレゴン州の精神病院に、型破りな人間ランドルが送られてきた。仮病を使って刑務所を抜けだしたのだ。ランドルはなにかにつけて規律を乱し、ラチェッド婦長ら病院側と対立する。そしてついにランドルは患者を扇動した。 1975年のアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と、主要5部門を独占した名作である。ランドル役のジャック・ニコルソンの演技は、「他のハリウッドスターがアマチュアに見える」と賞賛されたほどの名演だ。ことごとくランドルと敵対するラチェッド婦長にはルイーズ・フレッチャーが、ランドルの親友チーフにはウィル・サンプソンが、ほかダニー・デビート、クリストファー・ロイドなど、わき役に至るまで芸達者をそろえている。監督は『アマデウス』でもオスカーを獲った、チェコ出身のミロス・フォアマンだ。(アルジオン北村)
カスタマーレビュー
目からウロコの「普遍性」 カッコーの巣の上で スペシャル・エディション [DVD] ジャック・ニコルソン
一般には全くなじみのない精神病棟が舞台。長い間、特殊な世界の特殊なドラマと思っていた。しかしチェコから亡命してきたM・フォアマン監督は脚本を読んで、「これは共産党政権下で暮らした私たちそのものだ。病院内で暮らす患者達の気持ちが良く理解できる」と述べるのを聞いて(特典)、この作品の普遍性に気付かされた。まさに目からウロコ。当然、それを知ってからは観る目が変わった。自由を奪われ規則に縛られ、人間性を奪われ命令のもとで暮らさざるを得ない、管理体制下の人間たちを描くことで、社会の不条理を問うドラマであって、単なる「精神病患者たちのドラマ」ではなかったのだ。
付いている特典がまたすばらしい。しかしジャック・ニコルソンはディスク1、2、共に顔も声も出てこない。しかし当然ながら、彼についての様々なエピソードが満載である。
やっぱりカッコーが好き! カッコーの巣の上で スペシャル・エディション [DVD] ジャック・ニコルソン
オスカーをいくつも取ったとか、優等生的な感性の反体制映画ということで、凡作と見るムキもあるようですが、やっぱり好きなんです。
今ではすっかりサイコな役柄が目立つ個性派ブラッド・ダリフの、若き日の名演ぶりを堪能出来る。 カッコーの巣の上で スペシャル・エディション [DVD] ジャック・ニコルソン
絶対的権力の、“秩序”ある管理と規律と言うものが、いかに人間性を損ない、個人の自由と尊厳を否定するものかを描いた秀作。ベトナム反戦、アンチ・エスタブリッシュメントのうねりの中で生まれたケン・キージーの原作を、スターリニズムの反発から、新たな社会主義を模索し、自由の萌芽が巻かれたものの、ソビエトの軍事介入で潰えたチェコから亡命してきたミロシュ・フォアマンが映画化。明確なメッセージを持った作品であるが、映画の大ヒットと、アカデミー主要5部門受賞の栄誉は、75年当時のアメリカの世相と、リベラル派の活力を反映している一方、全体主義=共産主義への嫌悪感からもたらされたものだと思う。今作の素晴らしさは、既に、他のレビュアーの方が触れられているので、私は、ジャック・ニコルソンと共に、この映画に毅然とした“感動”を与えた患者たちを称賛したい。今作では、ダニー・デヴィート、クリストファー・ロイド、ヴィンセント・スキャべり(「バットマン・リターンズ」や「ゴースト」にも出ていた一度見たら忘れられない顔立ちの脇役)らがデビューを飾っているが、忘れてはならないのが、ブラッド・ダリフである。ガラスのように毀れやすく、繊細で心優しく弱腰なビリーが、深夜のクリスマス・パーティの乱痴気騒ぎの中で、マクマーフィの愛人に恋心を抱き、大人、即ち、母からの自立を感じていく開放感から、一転、現実世界に戻され、恫喝され、自制を失い、恐怖心から、首謀者がマクマーフィであることを思わず絶叫してしまうまでの見事な演技は、公開当時から、今も鮮明に覚えている。その後、ダリフは、今作での精神的に危うい名演が嵩じて、すっかりサイコでマッドな役柄ばかりが目立つようになってしまったが、またいつの日か、今作の様な「人間ドラマ」で演じて欲しいと思う。
ジャックニコルソンに尽きる! カッコーの巣の上で スペシャル・エディション [DVD] ジャック・ニコルソン
作品はすばらしいのは言うまでもない。何よりジャックニコルソンが素晴らしすぎる!当時批評家から激賞され、他の俳優がアマチュアに見えるとまで言われたというのが納得できる。ラストは悲しくも爽快な名作。
最新レビュー カッコーの巣の上で スペシャル・エディション [DVD] ジャック・ニコルソン
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