カスタマーレビュー
スティットの益荒男ぶりが良いゼ! ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
必ず批評文の中に「パーカー」と言う文字列が埋め込まれているスティットだが(笑)、やはりこのアルバムと好一対なのが「パーカー・ウィズ・ストリングス」だろう。
しかし、バップばりばりの曲だとそれ程意識しないが、こう言うアルバムになると、パーカーのアプローチとスティットのアプローチはハッキリ違うことが分かる。
とろけるように丸い、木管的なトーンと、ハーフタンギングを活かした流麗なパーカーに対し、スティットは「益荒男」。
「スター・ダスト」のバース部分。トリャーッとばかりに飛び出て来るスティットのアルトは、まるっきり真夜中であることを忘れている(笑)。
でも、その益荒男ぶりがスティットの魅力だと思う。
鼻に掛かった甘き囁き声なんぞ、似合わない。
ソニー・ステイットのストリングスものではピカ一 ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
アルトサックスの名手ソニー・スティットによるウイズストリングス物。アレンジャーはあのマイケル・ジャクソンのスリラー等で有名なクインシー・ジョーンズ。彼は元々ジャズトランペッターだったらしい。流石に50年代中期の録音で有りながらも古臭さはあまり感じられない。収録されている曲が"My Funny Valentine", "Come Rain Or Shine","Love Walked In","Stardust","Lover"等のスタンダーズ名品を多く含むことで、昔からの人気盤でもある。
セッションメンバーはSonny Stitt(as), Thad Jones, Joe Newman(tp),J.J.Johnson(tb), Hank Jones(p), Freddie Green(g), Oscar Pettiford(b), Joe Jones等の豪華メンバーが参加している。
この当時プレーヤーの多くはビッグバンド出身者なので、皆水を得た魚のようにピチピチとした活きの良いプレイぶりが50年代の感じさせて嬉しい。なかでも主役スティットのアルトがブルージーに冴え渡る。チャーリー・パーカーのストリングスものと比べても遜色がないばかりか、スティットのアルトの鳴りに聴き惚れてしまう。低音は厳かで美しく、高音は爽快で軽やかだ。完璧なテクニック、豊かな歌心ともに申し分のないプレイぶりだ。クインシーのアレンジもスティットのプレイと一体化している。ソニー生涯の愛奏曲スターダストの出来も最高だ。
名人芸の優れた予定調和 ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
50年代初めチャーリー・パーカーという天才の影に隠れ、パーカーの全盛期にテナー・サックスをもっぱら吹いていたソニー・スティットだが、テナーでは若き天才ソニー・ロリンズが台頭しつつあり、ここでも割を食っていた感が否めない。スティットの個性が開花したのは皮肉にもパーカーの死後(1955)であり、その時点では中堅プレイヤーとして、よく言えば安定した、悪く言えば冒険心にかけるサックス奏者になっていた。しかし50年代半ばにジャッキー・マクリーンやアート・ペッパー、フィル・ウッズといった新鋭が台頭し、スティットには厳しい時代の洗礼だったといえよう。このアルバムは、クインシー・ジョーンズのアレンジでスティットのつややかで伸びのあるアルトの音色と熟練したフレーズが聞ける快作である。マイ・ファニー・ヴァレンタイン、降っても晴れても、スターダストといった名曲を情感たっぷりと聞かせている。それはジョーンズのアレンジの賜物だといえるが、そこには予定調和ともとれる出来過ぎな完成度も感じられ、パーカーの神がかったスリルは望むべくはない。特にリズムに関する冒険心が欠けるのが残念である。しかし、スティットはパーカーではない。彼の名人芸を存分に味わいながら心和む演奏を楽しむことこそ得策なのであろう。
泣きのアルト ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
アルトの音ではよく「泣きの」という表現を使いますが、主にバラード演奏時に技術面を控え、曲に対して感情移入がタップリなされた時、使われる場合が多いみたいです。マクリーンの「レフト・アローン」なんか代表的なものですね。マクリーンが大人のすすり泣きであれば、スティットは幼い子供がビェーンと泣いている感じでしょうか。決して彼のアルトが劣っているという意味ではありません。ただ、吹き過ぎが裏目に出ます。
あまり「泣く」と感じないスティットがこの曲では「泣きのアルト」を見事に表現しています。
カラオケ ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
ブロー・タイプのスティットにとっては、はっきりいってバックのサウンドなどどうでもよかったことであろう。だからこのクインシー・ジョーンズのアレンジが生かされているとはあまり思えない。 このアルバムの聴きどころはタッド・ダメロンの名曲「イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ」だ。このビ・バップ期の天才ミュージシャンの名曲をスティットがどう料理しているかを聴いて欲しい。
最新レビュー ペン・オブ・クインシー ソニー・スティット
収録曲・トラック
Disc1
1.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
2.ソニーズ・バニー
3.降っても晴れても
4.ラヴ・ウォークト・イン
5.イフ・ユー・クッド・シー・ミー・ナウ
6.クインス
7.スターダスト
8.ラヴァー
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