エディターレビュー
17歳のダニー(リヴァー・フェニックス)はピアニストを志望し、ピアノの先生の娘ローナ(マーサ・プリンプトン)を恋するようになるが、一線を越えることができない。なぜなら彼の両親(ジャド・ハーシュ&クリスティン・ラーティ)は、ベトナム戦争当時に反戦活動家としてナパーム工場を爆破した罪で今なお国警察に追われる身だったのだ…。 今は亡き青春スター、R・フェニックスの個性と、『狼たちの午後』『セルピコ』など社会派名匠として知られるシドニー・ルメット監督の個性が巧みに融合された作品。政治思想的なものを背景に、青春の柔らかく初々しい輝きが切なく奏でられて行く佳作。R・フェニックスは本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。その後の活躍がもっとも期待される若手実力派スターでもあった。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
小品だが、珠玉の輝きを持った秀作。 旅立ちの時 [DVD] リバー・フェニックス
一般的には、リバー・フェリックスがアカデミー助演賞にノミネートされた作品であることのみで記憶されている小品であるが、幸運にも観た人たちの間では静かな感動を呼び、熱烈なファンも多い。私にとっても、掛け値なしに、いつまでも手元に置いておきたい珠玉の秀作。アメリカ各地を転々と移動し続ける家族が居た。ハタから見ても誠実そのものの一家が、何故世間から逃げ続けなければいけないのか?それは、両親が、ベトナム戦争時、反戦を叫び、国家機関の最新兵器研究所を爆破し、FBIに指名手配され、以降潜行を続ける元過激派だったからだ、、、。極めて特異なシチュエーションだが、とにかく、この映画ほど“家族”と“親子”の絆の美しさと切なさを真摯に描いた作品はないのではないか。2歳の時から逃亡生活を余儀なくされつつも、自分の境遇を呪うことなく、両親を愛し支えるリバー・フェリックスの健気さ。そして、ジュリアードへの推薦入学とガールフレンドとの一線を越えることが出来ない苦悩ぶりを彼女に打ち明ける際の繊細さは、若くして亡くなってしまった彼の素晴らしい才能を窺わせる。そして、彼の両親が、それぞれに子を想う親として、選択する“行為”は、やはり涙なしでは見られない。特に、母親のクリスティン・ラーティが、息子を預ける為、14年振りに自らの父に再会するシーンは白眉。私事だが、私もまた学生時代、あるセクトの救援活動に足を突っ込んだ時期があり、私の周辺や先輩たちの中には、彼女と似た境遇の者たちが居ただけに、心情的に冷静には見られない部分もあるのだが、奇しくも大学の先輩のつかこうへいが、学生活動家を逆説的に揶揄して言った「ダメな人間に同情して自分もダメになっていった優秀な人間たち」のひとりの彼女が、自身の生き方に後悔はないものの、その時の父娘の胸中は察するに余りある。
最新レビュー 旅立ちの時 [DVD] リバー・フェニックス
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