エディターレビュー
舞鶴に住む15歳の少年サム(浜上竜也)は知的障害を持っているが記憶力は抜群にいい。在日朝鮮人のハハ(倍賞美津子)は潜水夫のチチ(原田芳雄)とサムの教育方針をめぐって対立し、現在妹を連れて別居中である。そんなサムとその家族が、暴力団を巻き込む警察汚職事件に巻き込まれてしまうが…。 鬼才・森崎東監督が『黒木太郎の愛と冒険』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』といった怒りと笑いの活劇を彷彿させる新たな快作を作り上げた。ここでは現代日本が抱える社会問題が詰め込められるだけ詰め込まれ、その混沌とした中での猥雑で骨太な笑いから庶民のたくましさが活写されていく構図となっている。倍賞、原田など森崎映画ならではの常連キャストのいつもながらの好演も心地よく、また養護学校教師役の肘井美佳の初々しい快活さも印象的だ。(増當竜也)
カスタマーレビュー
希望はまだある ニワトリはハダシだ [DVD] 肘井美佳
実のところ、牙狼の肘井さん目当てでDVDを買ったのですが、思いがけず良い映画を見ました。
その主題にもう一歩踏み込め、と何度も思いましたが、日本のような閉塞社会でよくここまでやったとも思いました。こういう映画を作れるなら、まだこの国も捨てたものではないのかも。宇崎竜童の音楽も良い感じです。
気になったこと : このサム君を「重度の」知的障害者と言ってはいけないとおもいますが>パッケージ
テーマとベンツの無駄遣い ニワトリはハダシだ [DVD] 肘井美佳
映画冒頭、主人公である知的障害児サムの脱糞ショーが、皮肉にもその後の展開を見事に予想させてしまった1本(糞)だ。障害者と健常者、在日と日本人、検察と警察、父と娘などなど・・・さまざまな差別や対立をテーマにした作品ではあるが、そのテーマをつなぐ肝心の脚本の精度がイマイチ。というか、あれもこれもつめこみ過ぎて、どのテーマも昇華しきれないまま中途半端に終ってしまっている。
サムがレインマンのような特殊記憶能力を持っていたがために、警察&ヤクザに追われるはめになるというストーリーはありだが、追われているものがサムなのかノートなのか盗まれたベンツなのか?追っかける方も観ている方も混乱する無理やりなストーリー展開は、とてもサスペンスなどと呼べる代物ではない。トム・クルーズだったらけっして見逃さないであろうサムの特殊能力も、潜水服とともに簡単に海中に沈められてしまう。
ニワトリはハダシだ。<人間に在日も日本人もない>という平等精神を代弁したタイトルはご立派だが、朝鮮輸送船沈没事故同様、仲たがいしていた国際夫婦の復縁にしか使われず、その他のテーマにはいっさい関わってこない。1つのテーマをダシが出きるまで煮詰めるフランス映画などと違って、ダシが出きる前にホイホイとテーマを取り替えてしまう本作品には、使い捨て消費の悪癖が習慣化した日本人のマイナス面が窺える。ただ無駄にベンツを1台つぶしただけの、非常にもったいない映画となってしまった。
素晴らしい人生の映画 ニワトリはハダシだ [DVD] 肘井美佳
とにかく面白かった。
予告編を見て、まったく期待はしていなかった。
だが、友人に勧められて見ると、こんな監督がいたのかと思った。
センスのいい演出がところどころに散りばめられている。
役者の芝居も素晴らしい。
久しぶりにいい日本映画を見た。
こんな作品に出会えると幸せになる。
いまひとつ ニワトリはハダシだ [DVD] 肘井美佳
いまひとつ サスペンス的なのか サムをとりまく目線のドラマティックものなのか にえきらない作品でした サムとそれを支える人々をドラマティックに描けばいいものを そこに中途半端な事件的な要素をいれたため感動にはいたりませんでした。いまいちおしいです。
映画館でみましたが、最高です。 ニワトリはハダシだ [DVD] 肘井美佳
支離滅裂になる一歩手前で勝負するような
あとひとつつめこまれると見ている私も破綻しそうな
展開であったが、文句なしに感動できた。こまかいところは、
映画を見たあとに、シナリオを読んでも、時系列や位置関係で、
よくわからないところがあるが、そういうところでも
結構泣かされました。なにがそんなによかったといわれても
理詰めでなかなか説明できないのですが、ひとことで言えば
主人公である知的障害者勇(サムと呼ばれる)を取り巻く人々と
その生活空間が発するエネルギーに心を奪われたということで
しょうか?
監督はサム的存在に対して「不可逆的に終末へと向う滅亡期への地球への、最後の抑止力ではないか」 といってられますが、この映画をみて言葉に説得力を感じたのでありました。
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