エディターレビュー
ただ太陽の下を一緒に手をつないで歩いてみたかった、父親を殺した少年と母親を殺した少女。そんな主人公たちが白夜をさ迷い往くかのようにさらなる罪を積み重ねていく中で、本当の罰が彼らの心と記憶に下されていく14年間を、せつなくも残酷なタッチで描いた歪んだ愛の軌跡。2005年のクリスマスイブ、サンタクロースの扮装をした亮司(山田孝之)は血まみれで道端に倒れている。その姿を彼方から見やる雪穂(綾瀬はるか)は瞳に涙を浮かべたまま背を向けて、逆方向に歩き出すのだった。1991年秋、図書館に通い詰めていた11歳の亮司(泉澤祐希)は、そこで同級生の雪穂(福田麻由子)と知り合う。それは2人にとっての初恋だった。 悲劇の序章となる父親殺しを皮切りに、長い年月を通して犯され続けていく罪の数々は、根負けするほどの濃厚さで物語として綴られていく。主人公たちの陰惨な行いは、時として見進めるのに気が滅入ってしまうほど。しかし、これで視聴をあきらめてしまうのはあまりにももったいない。このドラマは最後の3話分にこそ見ごたえの頂点が用意されているのだ。 最悪からはじまった亮司と雪穂の二人の純愛は、その最悪が自己正当化されるにほど、2人だけの世界において奇妙なほどに純度を高めていく。誰もが目をそむけたくなるほどの醜さを、お互いに抱きしめ合うことで生き抜いていく主人公たちの過酷な人生は、それと同化する形で時間を共有する価値を十分に持ち合わせている。 生きながらに死相を漂わせる亮司役の山田孝之の鬼気迫る演技は強烈そのもの。表情の微妙な変化でその心情を生々しく表現する雪穂役の綾瀬はるかの凄みにも随所に身震いさせられる。偏執的なまでに事件の真相を追い続ける捜査の鬼としての顔から、ついには父性までも宿らせる刑事・笹垣を演じた武田鉄矢の存在感も圧巻だ。(麻生結一)
カスタマーレビュー
堤幸彦の抜けた穴 白夜行 完全版 DVD-BOX 山田孝之
傑作と呼ぶには程遠い。 脚本に重大な欠陥がある。
確かに亮司と雪穂の描写だけなら観る者の心を捉える力が非常に強くかなり出来がいい。 特に重大な犯罪を犯した後の亮司の描写は、今迄観たどのドラマよりも優れている。アドレナリンで普通以上にエネルギーを燃焼し尽くした肉体的疲労と良心との戦いで疲れ果てた精神的疲労が素晴らしい。 他の作品では、肉体的な疲労と精神的な消耗の描写は1975年の再現ドラマ『パニック・イン・テキサスタワー』で犯人を射殺した警官位しか記憶にない。 ルビコン川を越えた後の亮司の心の荒廃は大変説得力がある。観ている者は亮司が犯罪を繰り返す理由を分かっているから切なく悲しく愛しく、おまけに怒りまで感じ心を鷲掴みにされる。 そして当たり前の事の様に脚本のト書きを正確に表現する山田孝之は、今回も大変素晴らしい。 「犯罪は金にならない」をこれ程雄弁に物語る場面を観たことがない。
柴咲コウの主題歌もいい。
だが綾瀬はるかの演技辺りからこのドラマは出来が怪しくなる。悲しく愛しい雪穂については文句無いが、不運への怒りや心の傷が弱い。 「力が抜けた」時の目の表情が11歳で大変な経験をした雪穂ではなく、どう見ても自分の幸運を知らない普通の人の目。 亮司と「対になる棘たち」になってない。
笹垣を演じる武田鉄也は良い。特に低く重い声は不運に流される亮司と雪穂と違い正義感に満ち地に足を付けてる。 だが顔を背けてほくそ笑む演出が多く興醒め。
そして第七話で雪穂を事情聴取中に殴る場面で脚本が破綻しこのドラマは完全に失敗。この時点で笹垣が暴行で現行犯逮捕にならないはずがない。
堤幸彦が抜けた穴を埋められなかった。
それでも、好きなドラマ。
ベテランと若手のキャストとスタッフに乾杯!!!!!!! 白夜行 完全版 DVD-BOX 山田孝之
原作は東野さんによるものです。
実をいうとリアルタイムで見たときはこのドラマをあまり好きになれませんでした。
原作から推測した雪穂像に綾瀬さんの雪穂に違和感を感じたからです。
山田さんの亮司はもっと違和感がありました。
2人の子役さんたちが圧巻の演技だったのも理由の一つでした。
これは脚本と演出のミス!と勝手に思いながらも見続けました。
でも、私の勝手な思い込みは外れていました。
やはり2人はすごい役者さんでした。
平川さんと片山さんという名監督のもと、どんどん亮司と雪穂に変わっていったのです。
山田さんは若手では屈指の役者さん、綾瀬さんは私の中では宮崎あおいさんと並んで、ドラマと映画を牽引するくらいの女優さんです。
このドラマの素晴らしい所は、そんな若い役者さんたちを支えるベテラン役者さん(武田鉄矢さん、八千草薫さん、渡部篤朗さんなど)の息のあった演技です。
それにもまして拍手を送りたいのが、役者さんたちのいいところを思う存分引き出したスタッフさんたちです。
ところで、このドラマで演出補佐として高橋正尚さんがいますが、高橋さんは「魔王」ではチーフプロジューサーでした。
「白夜行」ではなんだかなぁ〜と思いましたが(ごめんなさい)あれから成長なさったんですね。ほほえましかったです。
東野さんの作品は今大人気で、一味違う形で作られたり、コミカルにリメイクされていますが、やはり王道で作られているものはいいですね。
一度、ご覧なってください。
全てに感動しますよ!!!!!!!!
綾瀬はるかさんの全て包み込む込んでしまうような存在感が素晴らしい 白夜行 完全版 DVD-BOX 山田孝之
綾瀬はるかさんは素晴らしい女優さんですね。
綾瀬さんという清濁呑み尽くす、または全てを包み込んでしまうような存在感を持った、器が大きそうで、それでありながら繊細で清潔感のある女優さんを主役に据えたことで成功したドラマですね。悪いことをしていながら透明感を失わなずにいられるのは、ひとえに綾瀬さんの個性によるものでしょう。正義漢ゆえに手段を選ばない元刑事の方が悪役に見えたほど、綾瀬さん演じる雪穂を応援してしまいました。
もう一人の主人公である山田孝之さんも、顔立ちが暗く、役柄にとても合っていて、現実離れした筋立てにリアリティを与えていました。
そして、もう一人素晴らしいのが綾瀬さんの役の子供時代を演じていた女優さんです。
綾瀬さんともども汚れ役なのに、とても清冽な印象のある、美しい日本の少女といった風情で重い役を演じきっています。幼いながら初恋の相手を懸命に守ろうとするのがいじましく、まるで聖母のような存在感でした。涙なくしては見られません。
これら三人が演じたからこそ、白夜行は美しく悲しいドラマに仕上がっているのだと確信しております。
ラストシーンで… 白夜行 完全版 DVD-BOX 山田孝之
注意・ネタばれ有り
原作とは違い、本DVD(ドラマ)では亮司と雪穂の心情が詳らかに表現されています。 原作のファンとしては、鑑賞中に 「やはりドラマ化は無理があったかな?」 と思う箇所もありました。 しかし、最終話のラストシーンで雪穂が亮司の子供(?)と手を握り俯いた瞬間に目頭が熱くなりました。 亮司と白夜の下を歩き続け、生きる屍になった彼女が太陽の下を歩けるようになった… 原作のファンを納得させる演出です。 エンディングVTRでの綾瀬はるかさんの笑顔も良かったです。
至極 鮮烈 究極 驚愕 史上最高の純愛 白夜行 完全版 DVD-BOX 山田孝之
ただただ 引き込まれる 驚愕鮮烈な純愛物語
全ての理屈を超越する愛の姿
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