カスタマーレビュー
橋のない川アダルト版 橋のない川 第二部 [DVD] 伊藤雄之助
続編にありがちな惰性で作った手抜き感は全く無い。むしろ子役中心の第1部よりも、主役陣が皆成長して大人になった第2部の方がストーリーのシリアスさが増し、見応えがあった。又、物語の舞台も奈良県から、奉公先の大阪に移り、「飛田」「浜寺」「玉造」という馴染み深い地名も聞こえてきて、非常に親近感を覚えた。ただ映画内で使用されている「いしはま」という大阪市内の部落名は仮名である。
第1部の名優陣に加え、原田大二郎、加藤嘉、大滝秀次らのはまり役も光る。第1部では小沢昭一が演じていた周旋屋(女衒?)の役は、なぜか佐野浅雄に交代していたが、声も外見もよく似ていて、最後の出演者字幕を見るまで気付かなかった。
現在「おやま」と言えば普通「女形」の意味で使われていると思うが、この映画では「女郎」の意味で使われている。又、「部落」という語は昔、「集落、村落」の意味で普通に使われていたと思うが、この映画では「被差別部落」の意味に限って使われている。やや違和感を感じた。
最後にナレーターによって読み上げられる水平社宣言はやはり岡崎公会堂での、水平社創立大会の場面にした方が効果的だったと思う。やや唐突でお仕着せの感があった。
因みにこの作品がかつて糾弾→封印された理由の一つが、第2部前半にある「蛇や、焼いて食べたら美味しいで!」という台詞であると聞いた事がある。(真偽不明)
ネオリアリズム 橋のない川 第二部 [DVD] 伊藤雄之助
第一部の方が評価が高いのが一般的ですが、僕は第二部の方が人間模様が混沌としてきて好きです。下記第一部と同じレビューです。
モスクワ国際映画祭ソ連映画人連盟賞を獲得している、ネオリアリズム映画です。部落という理不尽な差別がテーマです。人間は性格、行動、能力で判断されるべきなのに非常に悲しいと言いますか、差別をされる側から描かれているので、その苦しさがダイレクトに伝わってくる社会派映画です。第一部と二部に分かれていますが、見るのであれば当然のことながら両方見た方がいいです。戦時中の神として存在した天皇の病と死ということを、通して部落も天皇さえも同じ人間という比喩に使われていますが、やや天皇が美化されており、どうなのでしょう、、もう少しその比喩を強くした方が良かったような気もします。ただ時代も時代で、その天皇の比喩を強くしたら上映されなかったかもしれません。僕としては最後の政治的な事実のナレーションはないほうが、もっと感情に訴えかける事ができたのではないか?もっと主人公を絞りその主人公の心情にフォーカスした方が、見る側の心を動かすことが出来たのではないか?感情移入ができたのではないか?と個人的には思います。ネオリアリズムなので全体を描くという手法なのでしょうけれど。。。
前作よりもややはしょった感じ 橋のない川 第二部 [DVD] 伊藤雄之助
この映画は前作を受けての続編で主人公たちも大人に成長している。本当は3部作にしたかったものの、諸般の都合でこういう形になったそうだ。そのために人物が整理され、映画では消えたキャラクターがあったり、設定が変更になった人物もいる。それがまた反対派の人たちの反発を増幅したようでもある。最後に水平社の綱領みたいなものが読み上げられるが、ちょっと一方的に聴こえる。
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