この頃のマイルスバンドは凄い。同時期にはクリムゾンやツェッペリンなどもいるけれど、このバンドには正直70年の時点では、到底及んでいないと思います。電化マイルスも後期になるとマイルスのトランペットに勢いが無くなり、バンド自体も妙に纏まってしまっている印象が私にはあるのですが、この頃はメンバーのインスピレーションが無限に広がっていくような演奏で、実に聴き応えがあるのです。
特筆すべきは何と言ってもマイルスの堂々とした吹きっぷりと、チックとキースのツインキーボードでしょう。とにかくマイルスの元気が良く、電化マイルスでこれ以上の演奏を私は知りません。チックとキースも素晴らしく、意味不明な音を出すチックと、音の塊をを暴力的なまでに叩きつけるキース。二人の絡みは思わず息を飲みます。
デジョネットとホランドの組み合わせも最高です。個人的にはホランドのほうが、後のヘンダーソンよりも好きです。グロスマンはやや影が薄いですが、それでも頑張ってます。モレイラのパーカッションも面白く、絶妙のタイミングで入ってきます。
この頃マイルスが言ったあまりにも有名な台詞、あれはこのバンドの事を指しているのかもしれません。私はこのバンドより過激で自由な音を出すバンドを他に知りませんし、今後も知る事はないでしょうから。
Disc1
1.ディレクションズ
2.ビッチェズ・ブリュー
3.ザ・マスク
4.イッツ・アバウト・ザット・タイム
5.ビッチェズ・ブリュー~テーマ〈サーズデイ・マイルス〉
6.ディレクションズ
7.ザ・マスク
8.イッツ・アバウト・ザット・タイム
Disc2
1.イッツ・アバウト・ザット・タイム
2.アイ・フォール・イン・ラブ・トゥー・イーズィリー
3.サンクチュアリ
4.ビッチェズ・ブリュー~テーマ〈サタデイ・マイルス〉
5.イッツ・アバウト・ザット・タイム
6.アイ・フォール・イン・ラブ・トゥー・イーズィリー
7.サンクチュアリ
8.ビッチェズ・ブリュー
9.ウィリー・ネルソン~テーマ ※〈CDテキスト〉