エディターレビュー
デンマークで出版され、アメリカではロングセラーとなっているアン・ホルムの同盟小説の映画化。1950年代、共産主義が支配するブルガリア。幼いころに家族と引き離され、過酷な労働を強いられていたデビッド(ベン・ティバー)は、ある日何者かの指示で収容所を脱走し、国境を越える。ギリシャ、イタリア、スイスと歩き続け、はるかデンマークへ向かう彼の旅の行く末は……。 一見ほのぼのとしたキッズ・ムービーかと思いきや、収容所生活の悪夢の日々を隠すことなくシビアに見せつけることで、空腹と疲労に包まれた少年の旅そのものもスリリングなものとなり、背景の美しさがその厳しさを濃厚にしていく。にもかかわらず、観ているうちにいつしか少年と心情が同化し、ともに旅をしているかのような錯覚にとらわれていく見事さ。ジム・カヴィーゼルら脇を固めるキャストの存在感もよい。各国を渡り歩く上での言語の壁の問題を逃げているのだけが残念だが、その逃げ方も実にうまい。シンプルだが力強いストーリーと演出、そしてキャストに裏づけされた秀作である。(増當竜也)
カスタマーレビュー
他人を信じて裏切られるか、信じて救われるか? アイ・アム・デビッド [DVD] ベン・ティバー
実体験として鑑賞するよりもWhat Ifで寓話として鑑賞した方が良い。理詰めで考えると命がけで少年を護った恩人とか無実の囚人を殺してでも少年を護る所長とかが嘘臭くなるから。
説明過剰ではないのがとても良い。ヨハンが何故身代わりで死んだのか、何故ヨハンを殺してまで少年を護るのかは説明されていません。また、獄死した父親とヨハンの因縁も説明はありません。ヨハンが父親なの?とも思ったけど、英国人の父親がヨハンなんて名前のわけが無いし、謎は謎のまま放置されます。
そんなの関係ない!で映像とストーリーの流れで楽しむべきだと思います。笑ったこともない、お祈りしたことも無い12歳の子供が予備知識ゼロの環境に放り出された場合を想像すれば最高の冒険アドベンチャー物語となります。「他人を信じるな」と教えこまれたデビッドが猫を生まれて初めて抱っこして、柔らかさと暖かさで初めて心を開くシーンは圧巻です。「世の中は悪い人間ばかりではないけど、本当は悪いのに善人の振りをするのが上手い悪人もいるの。」というおばあさんのセリフがこの映画が甘っちょろいものではないことを語っています。
いい! アイ・アム・デビッド [DVD] ベン・ティバー
久々に素直に涙がでました。
ストーリーは淡々と進んでいく感じで、話の内容もさほどびっくり!というような事はないのですが、主人公のデビットが長い旅の中で成長していく過程に見所あり!と思います。
主人公の物憂げで寡黙な瞳が印象的です。
世の中には悪い人もいるけど、ほとんどはいい人なんだよ…
と語るシーンが心に残りました。
普通に感動できる作品です。
最近観た映画ではかなり上位に入ります。
『コーラス』とか好きな方にお勧めです。
子どもの世界の光と影 アイ・アム・デビッド [DVD] ベン・ティバー
主人公の少年が収容所を脱走し、目的地のデンマークまで数カ国を旅するという話です。途中までは子どもの純粋な目から見たありふれた反戦映画かと思いました。最後の数分で大どんでん返しでした。収容所育ちのため、この世の中は残酷で敵ばかり、悲しみと不安におびえている主人公。ところが最後にからくりがわかったとき、デビッドの寒々とした世界に光が差すように我々の心も深く深く癒されます。最後がスピーディーで淡々としているのは「あえて多くを語らず」余韻を残す手法です。それがこの映画が手馴れていると思わせるところです。最後がしつこくって食傷ぎみになっては元も子もありません。ハッピーエンドは「さらっと」・・・がよいのです。子役の演技は圧巻です。
話が淡々としてますね アイ・アム・デビッド [DVD] ベン・ティバー
話の設定を説明できるシーンが乏しくて内容をイマイチ掴み取れません。
結局、幼少のシーンが無かったためデビッドの生い立ちを計り知ることが出来ない、感情移入出来ないのだと思います。
クライマックスは感動的ではありましたけど、その急転的な話の流れから泣けずに終わってしまいました。
デビッドに指示を出し脱走させる人の声は誰なんだ???というのが、この作品の最大の謎ですが、それは良いとして、意外なところで話を終わりに持っていく強引さが目立ちます。 個人的には、もうちょい話を引っ張って欲しいと思うのです。
旧独ナチス時代の理不尽な人の生死にアプローチした悲しいヒューマンドラマです。 派手なシーンは無く静かな映画で、じっくり観ることが出来る作品なので星3つです。
感動の冒険ドラマ アイ・アム・デビッド [DVD] ベン・ティバー
デンマークの作家アン・ホルムの原作による世界的なベストセラー小説(18カ国で出版)の完全映画化作品です。 舞台は第二次世界大戦直後のブルガリア、武器による戦争は終結したもののイデオロギー戦争は継続しており、当時12歳のデビッドは父親にかけられた容疑で家族から引き離され、収容所での生活を余儀なくされます。 ある日、何者かの指示で自由と家族を求めて脱走、少年の勇気あふれる感動の冒険物語です。 本作では、戦争は知らない、ましてや収容所暮らしなんて想像もつかない世界を12歳の子役ベン・ティバーがよく理解して好演しています。また、少年を守るヨハン役を演じたジム・カヴァーゼルは、この作品での演技が認められ「パッション」のキリスト役に抜擢されました。 12歳にして数々の試練を乗り越えていく姿や単なるキッズ物でない作品という点は「キャロルの初恋」に通じる部分があると思いますが、ラストシーンの後味はこの作品が良いですね。
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