つい先日、千住明さんの講演会での話を聞いて、人柄とか考え方に惹かれてその日に注文しました。どれも心に響く曲ばかりで、講演会で言っていた彼が目指している世界が広がっていると感じる一枚です。
「癒し系と言われる千住さんの曲の中でこれは一番とオススメの癒しの曲は何ですか」という質問に対して、「自分が作曲した曲は聞くとあれこれ考えてしまうので、全て自分にとっては全く癒しにならない。みなさんが癒されると思う曲がそうなのでしょう」と答えていました。つまり彼は癒しを目的に作っているのではなく、常に何かいつもメッセージをこめ、かつ同業者でないと気づかない凄い部分も盛り込んで作曲しているのでした。
朝、昼、真夜中、いつ聴いても良い一枚で、BGMにもなりますが、「宿命」などはじっくり落ち着いて聴いた方が感動します。
千住明は一つの作品の劇伴音楽を作るときにほとんど必ず一定のトーンにします。それは悲しいと決めてしまえば、明るい中にも切なさを混ぜるし、健やかと決めれば騒々しい中にもあるタイプの健全さを織り込むのです。
ですから、彼のCDを2,3枚買ってみても全貌が見えてきにくいのです。
そこでこのベスト版CDです。ここにはそのトーンが、色調の違う曲がだくさん入っています。これを最初から最後までかけておくだけで、この人の目指すところがわかるでしょうし、結果として次のCDをかおうかどうか、自分の好みに合ったトーンで作ろうとしているかわかるでしょう。
ベスト版ではなくガイド版としてしまいたいような一枚。