エディターレビュー
秦王のもとに、王を狙った刺客を3人殺したという無名という男が現れた。その功績を讃え、特別に謁見を許された彼は、刺客を殺した経緯を王に語りはじめる。しかし、それは多くの謎を含み、話は二転三転していく…。 『あの子を探して』『初恋が来た道』などのチャン・イーモウ監督が、中国の大スター、ジェット・リー、マギー・チャン、トニー・レオン、チャン・ツィイーを起用して作り上げた歴史ロマン。ワイヤーを多用したアクションシーンは華麗で、まるでバレエを見るようだ。また交錯するいくつかのエピソードの果てに存在する真実、そして衝撃のラストには胸を震わせる感動がある。崇高な精神を持ち、その目的を達成した主人公に敬意さえ抱かせる仕上がりは、さすがチャン・イーモウと言えるだろう。撮影は『ブエノスアイレス』などのクリストファー・ドイル。衣装は『乱』のワダエミが担当。エピソードごとに赤、青、緑と色調を変えたヴィジュアルも一見の価値あり。(斎藤 香)
カスタマーレビュー
最近久しぶりに見返して思うこと 英雄 ~HERO~ 通常版 [DVD] ジェット・リー
本作で「英雄」とは誰のことをさしているのであろうか?
皆さんのレビューでは無名か始皇帝を指し示しているというご意見が多いようですが私には主要登場人物6名(無名、残剣、飛雪、如月、長空、始皇帝)の内、女性2名を除く男性4名全てを指し示しているように見えました。
飛雪は故国(家族である王族)を滅ぼされた恨みに妄執している。
如月は自身の恋にのみ忠実である。
つまり女性は女性としての性に忠実であると描かれている。
一転、長空は一瞬で無名の器を悟り自らの命と命同様大切にしている槍を授ける。(若しかしたら生存しているかも、という描き方だが死んでいて欲しい)
残剣も始皇帝と剣を交え殺せるにも関わらず再び全土が戦火に塗れるのを偲び剣を引く。
無名は純粋な暗殺者としての技で彼らを破り残剣の国を思う心も受け宮殿に向かう。
無名の語る話を嘘と見抜き真実を知り尚、死を無名を恐れる風でなく「ここで殺されるならそれも天命」といった境地を見せる始皇帝。
殺したくないのに自ら制定した法に則り無名を処刑する始皇帝。
甘んじて処刑される無名。
暗殺失敗の報を受け唯頷く残剣。
男達全員が「英雄」として描かれている。
映画館で観た時は映像の美しさに心を奪われた。
DVD発売時はジェット・リーよりドニー・イェンのアクションの美しさに引き付けられた。
何度か観る内にタイトル「HERO」ではなく「英雄」という漢字の持つ意味に関心を寄せるようになった。
中国では悪役として描かれることの多い秦の始皇帝と曹操。
実際「レッド・クリフ」ではジョン・ウー監督により見事なまでに愚昧で私利私欲の為に戦火を拡げる単純な悪役として描かれている曹操に比べチャン・イーモウ監督が始皇帝を描くとこうも異なる。
アクション大作、史実をベースに(かなり誇張して)脚本を作る。中国、香港などの一線級俳優をふんだんに配する。
手法は同じなのにあまりに異なる両作品。
だからこそチャン・イーモウ監督の付けた「英雄」というタイトルに惹かれます。
「英雄」という言葉の意味 英雄 ~HERO~ 通常版 [DVD] ジェット・リー
物語は各キャラクターからの視点で描かれ、
また色彩美も豊か。
ストーリーの練りに練られており、見るものを飽きさせない。
何よりメインテーマが「始皇帝暗殺」
そして、ジェット・リーの下す決断。
これこそ、「英雄」という言葉の意味をよく表現していると思う。
素晴らしい作品だと思う。
しみじみと、そう思う。
少数意見ですが…。 英雄 ~HERO~ 通常版 [DVD] ジェット・リー
まず、お断りしたいのは、私は、勉強のためと思い、
日本語字幕を外して本作を見てしまったということです。
したがって、語学力の未熟さゆえ、本作の深遠な意味合いを捉え損ねているかもしれません。
しかし、もう一度見たいかというと二の足を踏んでしまいます。
なぜなら、本作のリズム=あまりのスロー・テンポが体質的に合わないからです。
本作をご覧になる方が全員絶賛するように、
たしかに、ビジュアルの美しさは、歴史考証を無視しているであろう点はさておき、
この上なく素晴らしいです。まるで、大型テレビのCMのような、
「オリンピックは、○○○で見よう!」と流れても全く違和感がない感じでした。
そういえば、色テーマも黒、赤、黄色、青、白…。そろそろ緑かな、あ、来た(笑)と、
五輪旗になぞらえたかのようでした。
ちなみに、色の変化が、特にトニー・レオン&マギー・チャンの内心を表しているとか…。
ともあれ、「英雄」というテーマに対するメッセージが、
一言で済みそうなシンプルなものなのに、
それを伝える手法がスローで色彩重視、感情移入しがたい人物たちの優雅すぎる殺陣…、
といった具合で、個人的には、いまいち好きになれない作品でした。
発想力・色彩・音響効果が豊か。 英雄 ~HERO~ 通常版 [DVD] ジェット・リー
「英雄」というテーマでこういう映画が作れるということ自体が驚きです。発想力の豊さ。また衣装などの色彩も効果的で美しい。今までのようにただ剣を合わせるだけの安っぽい音とも違う、剣の震える音、地面に落ちる音などとても細かいところまで凝っている。ジェット・リーはこの映画のためにマトリックスの出演依頼を断わったと聞く。アカデミー賞の外国語映画にノミネートも分かるような作品です。人によってはワイヤーアクションがオーバーという意見もあろうが、斬新なストーリーと観ていて疲れない色彩・音響効果・重厚な音楽で目をつぶろう。この映画を観て出番は少ないもののチャン・ツィイーのファンになりました。
様式美に酔う 英雄 ~HERO~ 通常版 [DVD] ジェット・リー
美しい映画だ。
ジェット・リーならではの様式美はもちろんのこと、物語も切ないほど美しい。
でも、一番美しいのはマギー・チャン。惚れました。
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