エディターレビュー
戦国乱世の時代、後に上杉謙信と名乗る越後領主の長尾景虎(榎木孝明)は、配下の裏切りや女子どもをも切り捨てる非情な戦いに苦悩しつつ、やがては生来の優しさを切り捨てて、宿敵でもある信濃領主・武田信玄(津川雅彦)と川中島にて雌雄を決する戦を繰り広げていく。 海音寺潮五郎の同名小説を原作に、時の角川映画総帥・角川春樹が自らメガホンを握り、製作費50億円をかけて製作したスペクタクル時代劇超大作。日本の四季を織り交ぜながらストイックな情緒を強く訴えつつ、その中で神がかりとも言うべき宗教的色彩を色濃く出しながら、人が運命の波の中で鬼と化していくさまが見事に描出されており、まさに角川映画を代表すべき意欲作に仕上がっている。川中島合戦シーンはカナダ・ロケにて撮影。当初、主役は渡辺謙だったが急性白血病のために降板を余儀なくされ、榎木孝明が代わってその大任を果たした。なお、この劇場公開版は上映時間2時間以内という配給会社との確約の下で作られたものであり、のちに角川はディレクターズ・カットなる特別編156分と、海外戦略のための海外版104分を製作。本DVDには特別編の合戦シーンが特別収録されている。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
ドラマがない映画 天と地と 天の盤 [DVD] 榎木孝明
お金を掛け、驚くほど多くの人と馬も使い、画面の映像も美しい(通俗だが)のに、映画の中に肝心の「ドラマ」がない。
脚本に鎌田敏夫を起用しながら、なぜこのような表面的で底の浅い、雰囲気だけの映画になってしまったのだろうか(角川春樹の「派手好み」の意向が強く強要されたのか?)。黒と赤のコントラストを多用しながらも、ただ、ストーリーが流れていくだけで、物語の伏線らしきものもなく、謙信や信玄の人間的ドラマも希薄。お金を掛けてもいい映画が作れるわけではないという良い見本かもしれない。
戦闘の場面は、CGを駆使してマンガみたいになっている「レッドクリフ」に比べ、アナログの素朴さを感じる。ただ、騎馬戦のようなマスゲームが続くだけで、戦闘場面が個々の人間のドラマと絡まないので、途中で飽きてしまう。派手で、見栄えが良くても、人間のドラマがなければやはり映画としてはB級だ。シナリオと編集技術の悪さという、この時代の日本映画の負の側面を象徴する一作だと言えるだろう。
愚作 天と地と 天の盤 [DVD] 榎木孝明
予想以上の愚作だ。原作はもっと上杉謙信の青年時代を描いて、女武者松江とか色っぽいのに、そういうのはまるっきりなし。ただ赤と黒のマスゲームがやりたかっただけとしか思えず、シナリオは出来が悪い。海音寺原作である必然性なし。角川春樹監督が大金を浪費した作品。
戦国の黄昏 天と地と 天の盤 [DVD] 榎木孝明
言われているほど駄作ではありません。
むしろ個人的には大好きな映画です。
スペクタルというよりも叙情的なイメージの映画です。
謙信が渡辺謙さんだったらという方も多いですが
この映画では榎木孝明さんで正解だったと思います。
本来、国主になりたくはなかった男が徐々に追い込まれていき
最後戦国武将として生きる事を決意する流れを榎木氏は良く演じています。
あまり台詞は多くなく俳優さんの熱演で場面が持っている感じがあります。
キャラクターの心理描写の解釈は視聴した観客に下駄を預けた感がありまして
そういう意味で万人向けでない映画だったのだと思います。
話題になりませんでしたが意外に面白いのは鉄砲の使い方ですか。
戦国時代の神仏頼み(諏訪太鼓)、一騎打ちの中世が
一発の銃弾でぶっ壊されていくのは印象的。
川中島で鉄砲が大量投入(両軍で1000丁?)されたあげくに二段打ちしているのはトホホですが。
武田本軍の前に上杉軍の大軍が現れるシーンは圧巻。
その後の大乱戦はスゴイの一言です。
あとは伊藤敏八さんの柿崎が無茶苦茶カッコよかった!!
迫力だけなら星5つ 天と地と 天の盤 [DVD] 榎木孝明
黒澤映画もスローテンポの映画になってしまい以前のような迫力のある活劇が撮れなくなってしまった。もうこの時代カラーでこれだけ迫力のある時代劇を見ることが出来なくなってしまった現在の日本。そのためカナダでロケを敢行して撮ったものです。しかし話の内容、人物描写などを考えればはるかに薄い。物語として必要最小限にとどめて合戦の迫力を追及した作品です。上映時間を1時間59分にしたのは客の回転をよくするためで当時毎週週末の新聞の映画宣伝欄に「公開何週目で〇〇億円突破!!」と載っていました。チケットも金券屋で格安に買えました。最初から興収額が決まっていて当時流行りだったメディアミックスにみんな踊らされてしまいました。
雑 天と地と 天の盤 [DVD] 榎木孝明
角川春樹の作品は基本的に嫌いなんであんまり評価出来ないです。出版業界や映画プロデューサーとしての力や功績は分かりますが監督としてはやっぱりイマイチな人だと思います。この作品に関してはどうでもいいって思いました。初めて観た時も印象薄くて見終わった後もTVCMで何度も流されたシーンしか覚えてなかったですね。 渡辺謙さんが病気になったのはもちろん不幸な事だったけど、こんな作品を後に残さなかったって意味では良かったのかなって思えるぐらいしょうもない作品だと思いました。 原作は読んでないですが、こんな薄い内容の本なのかなって感じがしました。最近は税金の無駄使いと言われる大河ドラマですが、中井貴一さんと柴田恭兵さん主演の武田信玄ってかなり面白かったんですが、同じ題材でもこんな違うのかってのが当時観た時の一番の感想でしたね。ま、元の原作がそれぞれ違うんでしょうからしょうがないんですが。こんなのより敦煌とか観た方がいいんじゃないかな。
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