カスタマーレビュー
野村萬斎の舞台 萬斎ハムレット [DVD] 野村萬斎
日本で、一番尊敬している、あの野村萬斎が、なんと、あの『ハムレット』に。
これは、必見です。陰陽師で、演技のプロフェッショナルぶりは、証明済みですね。
日々努力する、あの姿勢に共感、絶賛せずにはいられない。
また、人の機微なども奥深く演じられており、芸術の偉大さを物語る作品です。
良かったと思います 萬斎ハムレット [DVD] 野村萬斎
シェイクスピア作品の中でも「ハムレット」は本当に好きで、この作品がうまく出来ている芝居は本当にうれしくなってしまいます。シェイクスピア作品は言葉も難しいしセリフも長い上、芝居時間も長いので、どれだけ客を飽きさせないで3時間舞台に集中させるかが、演出、役者の腕の見せ所。今までいろんな手法で演じられてきた「ハムレット」を野村萬斎さんがどのように演技するのか、とても楽しみにしてました。
まずこの為に「ハムレット」を翻訳しなおしたというこだわりがすばらしい。狂言師の萬斎さんが日本語に響きにこだわり抜いた新訳は確かに聞きやすいです。それから私はエネルギッシュな演技が好きなので、少々暴走ぎみのセリフ回し(それでもセリフが明瞭でテンポがいいのはさすが)、体全部で演じるハムレットは、若いハムレット像をよく現してました。それから脇を固める役者もすばらしく、特にオフィーリアを演じた中村芝のぶさんは、女形ではなく女優でした!私の中でオフィーリアがかわいくて後半狂ってしまう時の痛々しさ度は重要事項なので大満足です。
3時間飽きずに見られて、やっぱりハムレットはいいなぁっと思わせてくれる作品の1つです。
苦悩 萬斎ハムレット [DVD] 野村萬斎
〜 まさに全編ハムレットの苦悩が描かれていて、観ているこちらの胸まで苦しくなってしまいました。悩み苦しみ、何の光も見いだせず、そんな切羽詰まった感情がひしひしと伝わってきます。萬斎ハムレットはもちろん素晴らしい。さすがです。憑物でも憑いたようなハムレットでした。しかし、驚きという点では、オフィーリアです。まさに女性です。言われなけれ〜〜ば男だとは気がつきません。後半の彼女は秀逸です。あのシーンはぞくぞくしました。中村しのぶ氏の美しさが際立っていました。 人間の感情に揺さぶりをかける作品だと思います。〜
難しい。 萬斎ハムレット [DVD] 野村萬斎
日本語でシェイクスピアを演じるのはやはり難しいものだな、と思いました。キャストの実力に全く問題はないのだけど、イギリス人が演出している割に台詞回し等が気になりました。セットなどはさすがイギリス流といった感じだし、キャストに男性しかいない徹底ぶりも今では女形の文化が残ってる日本ぐらいでしかできないかな?というところがあって非常に良いです。何が違和感あるかというと、まず役の解釈がRSC(王立シェイクスピア)のように多角的ではなく、一面的であったこと、そして日本語はよほどゆっくり喋らないとまくし立てているように聴こえる言語だということ。萬斎さんはせっかく狂言界の方なのだから、もっとゆっくり台詞を言っても良かったと思います。実際、英語でシェイクスピアの悲劇が演じられる場合、役者さんはビックリするぐらい間を取ったり、声を長引かせたりするもの。ただただ台詞を「喋って」しまわないことで、演技に深みを出すイギリス演劇に対して、日本語版がこれでは、もの凄くテンポが「勇み足すぎ」に感じられるし、どこかゆとりのないものになってしまっていると思います。元来日本語で演じられるシェイクスピアには、そういった印象が強く、いくら俳優さんたちが「熱演」していてもイギリスの舞台などに慣れた人間には薄っぺらいものに見えがちです。日本の伝統芸能に、ちょっとしたジェスチャーや台詞を静かにゆっくり言うことで「静」の文化があるように、イギリスの演劇界特にシェイクスピアにもそういった面があります。萬斎さんのようなキャストにしかできないシェイクスピアはまだまたある筈。各俳優の演技が素晴しいだけに、言語の違いというとても根本的なところにフォーカスできる作品であると思います。
ハムレットと日本語の真摯な対決 萬斎ハムレット [DVD] 野村萬斎
『ハムレット』の日本語上演の最大の課題は、全体の三分の一にも及ぶハムレットの饒舌な科白を、どう白けさせないで語るかにある。ほとんどがメタファーである彼の科白は、どんな名優でも持て余す。評者はまだ満足のいくハムレットに出会ったことがないが、この萬斎ハムレットに新しい希望を見たように思う。科白の様式性を重視する河合の新訳は、日本語の歯切れよい韻律を意識させるだけでなく、原文に埋め込まれた言葉遊びをうまく浮かび上がらせる。言葉遊びの達人ポロニアスと掛け合う時、ハムレットはもっとも生彩に富む自由な人格となり、喜劇性を併せ持つ面白さがこの上演でよく見えてきた。 だが課題も残る。劇場では分らなかったが、アップで観る萬斎は最初から最後まで「苦しみ」の表情を崩さず、見ている方もつらい。全編、死に物狂いの熱演で、科白もほとんど絶叫調だが、「立て続けの雄弁は退屈させる」(パスカル)という指摘もあるように、ハムレットには思索的で静かな一面や道化の側面もあり、その人格はかなり多面的なはずだ。インタビューで萬斎は、演出のケントから「体で表現し過ぎるな」と指示され苦労したと語っているが、そもそも原作にかなり無理があるのだから、彼の苦労はよく分る。日本のハムレット上演史を画するこの挑戦に、評者は満腔の拍手を送る。
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