エディターレビュー
ふとしたことで出会ったふたりの若い男女が、傷つきながら東京を放浪していく物語。青春映画の旗手・藤田敏八監督が、フォーク・グループかぐや姫の歌うヒット曲『赤ちょうちん』をモチーフに映像化した。 有料駐車場に勤める政行(高岡健二)と幸枝(秋吉久美子)は、アパートで同棲生活を送る関係。「この部屋に以前住んでいた」と言い張って居候を決め込む中年男(長門裕之)が出現したり、子どもを出産したりする日々を送るふたりは引っ越しを繰り返し、東京の片隅を放浪して行く。そんな生活の中、幸枝の精神は徐々に異常を来たして行く…。 東京の片隅で、つましく暮らす男と女が居場所を求めてさすらい続ける、そのたび重なる放浪ぶりが哀しみを誘う作品。そんな悲劇性の強い作品にも関わらず、秋吉久美子の、ガラスのように繊細な存在感と、それに相反するようなみずみずしいボディと小悪魔的な表情は強烈なインパクトを与える。(斉藤守彦)
カスタマーレビュー
コケティッシュな魅力の秋吉久美子 赤ちょうちん [DVD] 秋吉久美子
退廃的な青春物語。あの時代の日本は高度経済成長からバブル期への移行期で、全共闘の後であったから、世相的にはそう暗くはないはずなのだが、なぜかハッピーエンドの話はアニメでも映画でも少なかった。歌謡の世界でも、南こうせつの「赤ちょうちん」や「神田川」など妙に憂いのあるフォークソングが流行っていた。これも、そういう時代の雰囲気を色濃くもつ作品だ。こういう作品は嫌いではないし、全体に漂う切なさのようなものに強く惹かれる。この映画での秋吉久美子はコケティッシュな魅力を発揮している。結末はやや唐突で、何故ああなるのかよくわからにようなところがあるが、人生を自ら背負ってゆこうという態度が、少なくともこの作品の男女には見える。70年代の東京の風景が妙に懐かしい。私も、学生時代あんなおんぼろアパートに住んでいた。
秋吉久美子の壊れっぷりに感心 赤ちょうちん [DVD] 秋吉久美子
エディターズレビューに「いつしか妻の心は壊れていく」とありますが、見事に壊れます。 若き日の秋吉久美子は、繊細で壊れやすく、危なっかしいイメージで非常に魅力的ですが、まさか本当に壊してしまうとは。 歌のイメージと女優のイメージから、突き抜けていく展開が面白いです。
最新レビュー 赤ちょうちん [DVD] 秋吉久美子
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