手塚治虫のライフワークとして長年に渡って描きつづられながらも、著者の死により未完となった大河マンガ「火の鳥」。その全12部に及ぶ原作の中から1986〜87年にかけてアニメ化されたのが、「鳳凰編」「ヤマト編」「宇宙編」の3作(「鳳凰編」は劇場公開、あとの2作はオリジナルビデオアニメとしてリリース)。
その血を飲むと永遠の命が得られるとされる火の鳥を狂言廻しに、天平時代の盗賊、古墳時代のヤマトタケル、26世紀の宇宙飛行士と、それぞれ時代と主人公を違えながらも、生命の本質や人間の業を、ファンも納得の原作への忠実さで描いていく。なお、実写映画で原作の第一部「黎明編」が、手塚本人が総監督を担当した劇場用オリジナルアニメとして「2772 愛のコスモゾーン」があるので、そちらと比較して楽しむのもおすすめ。(田中 元)
りんたろう監督の「鳳凰編」は、私も当時かなりがっかりしてました。
この監督自体嫌いじゃないのですが、すべて自己流にしてしまうのはちょっと残念。
この監督さんは非常に斬新な映像表現をするのですが、画面の迫力とBGMの美しさで押し出す傾向が強く(そこがウリなんですが)、「幻魔大戦」などと同じような映像で撮っています。
感覚的な映像なのですが、なんとストーリーがものすごくダイジェストされていて、原作にあった物語性が失われてしまっています。
下手をすると、原作を読んでいないとストーリーがわからない人もいるかもしれない、と思うほど。
我王の悲しさよりも、火の鳥の美しさを描くことに重点を置いているみたい。
火の鳥って、もっと人間の心の醜さや悲しさなどのドロドロしたものを描くところが素晴らしいと思うのですが・・・・。
「ヤマト編」、「宇宙編」は原作に忠実で、すごく好きです。
クオリティは、「バギ」「プライムローズ」「マリン・エクスプレス」などの24時間TVで放送された系列のアニメに匹敵する出来の良いものだと思います。
もうひとついえば、火の鳥のDVDボックスなのに、なぜ「火の鳥2774 愛のコスモゾーン」が入っていないのだろう。
あの作品は短縮版のVHSがレンタル用のみ(一般販売はなし)と、唯一、LDで一般販売されたのみだから、すごく観たい人がいると思うのだけれど・・・・。
「ヤマト編」、「宇宙編」は星5つなのですが、そんな訳で星3つです。
作品自体はとても良いものですのでお勧めなので、買って損のないものだとは思いますが・・・ちょっと惜しい。
「これは手塚治虫の絵じゃない!」
これがこの映画を見た時の第一印象です。
私にはりんたろう氏の監督した絵はどうもあいません。
この火の鳥に限らず、「劇場版ブラックジャック」や「メトロポリス」など手塚治虫原作というだけで過大な期待をしてみたら、ベルばらみたいなミョーに劇画チックな絵でがっかりした事が何度あったろう。
藤子・F・不二雄のアシスタントの方がよっぽどマシな絵を書くんじゃないだろうか・・・
原作の火の鳥を愛してやまないだけに、余計悔やまれてしょうがない。