お涙頂戴でも、感動ドラマでもない
確かに『良い話』だし、観る価値はあると思う
今やありふれた家庭事情 離婚し、子供から離れ
単身黙々と仕事に打ち込み、けれど時代の変化に対応しきれず
それだけの為にクビ…やりきれない想いと自分の努力は一体
何だったのかとフラストレーションの如く
自分の作品や人間関係まで破壊しようと乱心するのも無理もない
その上、余命4ヶ月と宣告され、すべてを無くしかけ
自ら投げ出そうとしたが「宣告」というものは不思議なもので
「思い切り」も与えてくれるようだ
壊しかけた人生の再建「思い切り」は本人も周囲の人間も変えて行く
宣告がなければ、自分の隠れたパワーに気付かなかっただろう
家族にとって何が大切なのか…
オーディエンスに伝えてくれる作品だと思う
この映画を一言で表すとすれば、人生最後のきらめき
主人公は、余命3ヶ月と宣告された時
一度は失った《家族の愛》
その愛が、本当は人生の中で一番大切なものだったと主人公は気がつく・・・
残り少ない彼の人生を賭けて、息子の愛を取り戻そうと 彼に残せるものを渡してあげたいと古い家をぶっ壊し、長年の夢だった海辺の家を建てるのに孤軍奮闘。
その姿は、息子の愛を取り戻すというよりは、ほんとうは、主人公の人生を取り戻したかったんだと思う。
彼の最後の心のきらめきは、息子の心を動かし、別れた前妻の心も溶かし、彼を取り巻く周囲の人々をも巻き込んでいく。。。
時には、情けなく、ユーモアあふれ、怒りをぶつけ、愛をぶつけ、一人苦しむ。
けっしてお涙頂戴のご都合主義的な、内容でないからこそ
完成した海辺の家を俯瞰しながら全体が映る場面で、主人公の息子へのメッセージが最後に流れる時に、心に真に迫るものが感じられる。
人生最後のきらめきが感じられるのである。
それを受け取った息子は、しっかりと自分の人生を歩いていくだろうという爽やかな希望が感じられる映画です。