エディターレビュー
『やさしく愛して』 エルヴィス・プレスリーの記念すべき映画初出演作。南軍将校のヴァンス(リチャード・イーガン)が南北戦争終結後に故郷に帰ってきたら、恋人キャシー(デブラ・パジェット)は彼が戦死したと思い込んで弟のクリント(プレスリー)と結婚していた。傷心のヴァンスは西部へ旅立とうとするが…。 実質的な主演はリチャード・イーガンだが、プレスリーは劇中『ラブ・ミー・テンダー』など4曲を歌い、さらには後半兄弟愛にめざめていくなど、おいしい役どころではある。シネマスコープだがモノクロ映像というのも、派手であり地味でありといった不思議な印象を与える。スター・エルヴィスを期待して観ると少しはぐらかされるが、よく観ると思わぬ拾い物をした気分にもなるといった奇妙な味わいに満ちた西部劇。(的田也寸志)
『燃える平原児』 20世紀アメリカを代表する大物シンガー、エルヴィス・プレスリー主演による異色西部劇。テキサス西部の牧場主の次男ペイサーは、白人とネイティヴ・アメリカンの混血だが、腹違いの兄とも仲がいい。しかし、戦闘的なカイオワ族が白人を惨殺し、町が警備隊を組織したとき、父が協力を拒否したことから一家は迫害を受けることに。一方、ペイサーもカイオワ族酋長から、自分らの味方になるよう勧められるが…。 プレスリーがここではたくましく身のこなしもさっそうとした若者を好演しており、ウェスタンとしても、家族愛をテーマとしたヒューマンドラマとしても見事に成立する佳作に仕上がっている、監督は、後に『ダーティハリー』などクリント・イーストウッドとの名コンビ作を連打することになるドン・シーゲル。間違いなく俳優プレスリーの代表作の1本。(的田也寸志)
『嵐の季節』 執行猶予中で伯父の家に預けられることになった青年グレン(エルビス・プレスリー)は、恋人ベティ(ミリー・パーキンス)の父親から交際を禁じられ、ふてくされて伯父の娘ノリーン(チューズディ・ウェルド)と関係をもってしまう。やがて伯父から娘との結婚を迫られて家を出てしまった彼は、精神科医のアイリン(ホープ・ラング)に相談するうち、自分に小説の才能があることを見いだされていく……。 喧嘩っぱやいが根は優しいナイーヴな青年を、プレスリーが熱演した青春映画だが、彼にかかわる3人の女それぞれのキャラの方が興味深く、特に私生児を抱えながら日々を過ごしているチューズディ・ウェルドの存在感が抜群にいい。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
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