エディターレビュー
マトリックス・シリーズを完結させる本作は、前作『リローデッド』のラストシーン直後から始まる。昏睡状態となり現実とマトリックスの中間地点を漂うネオ。彼を救うため、トリニティーらは、マトリックス内でメロビンジアンの一派と戦う。その間もマシン軍団はザイオンに迫り、ついにマシンと人間の大戦争が開始される。 多くの謎を残した2作目の余韻を引きずって観ると、ちょっと肩すかしを喰らうかもしれない。前半の会話劇も2作目よりはわかりやすく、全体にストーリーはシンプルだ。アクションで最大の見せ場となるのは、無数のセンティネルとザイオンの壁を突き破るドリルというマシンと、人間たちが運転する装甲ロボット「APU」との戦い。クライマックスのネオとスミスの一騎打ち以上に重点が置かれている。1作目のブレット・タイムや2作目のカーチェイスのように度肝を抜く新鮮さには欠けるが、スケール感は満足できるはず。結末を含め、コアなマトリックス・ファンよりも、マジョリティーの観客に向けたような作りになったのは監督の意図なのだろうか。(斉藤博昭)
カスタマーレビュー
☆4つ半 マトリックス レボリューションズ 特別版〈2枚組〉 [DVD] キアヌ・リーブス
あらためて見ると、もう勧善懲悪の痛快な終わり方をしない事はわかっているため、前より楽しめた。
しかし、やはり1作目のようにテンション上がって終わりたかった。
2作目以降、表現を若干抽象的にした会話が多すぎ。内容的にはたいしたことはいっていないのであまり増やすのは逆に幼稚な印象(アニメみたくなる)になったり、退屈なシーンとなりやすい。もっともそういった表現がそれ自体ストーリーの内容となっているので、やむをえない部分もある。
3部作を通じて、ストーリーはよく考えられている(コンピュータになじみのない人にはわかりづらい内容となっているが)。
とはいえ、1作目で興奮した者としては、多少無理があってもいいから、「人間勝利」の単純な痛快さを最後に味わいたかったというのは否定できない。
思いもつかないような、しかし説得力のある展開で痛快な結末を導いてくれたら最高だったと思う。
以上不満はあるが、シリーズ3部作全体としての価値(当時他に例のない斬新なストーリーとアクションを見せてくれたマトリックス3部作の高い価値)と、2も3も欠かせないという点を考慮して☆5つとした(気持ちは4つ半)。
ナイオビがスゴイわ マトリックス レボリューションズ 特別版〈2枚組〉 [DVD] キアヌ・リーブス
ジェイダ・ピンケット=スミス扮するナイオビが実に格好よろしい。一番格好いいと思ったね。それとミフネさん。それからバズーカ砲みたいなのを担いで頑張った女性のお二人さん。なんか脇役がきらりと光る作品になってしまいました。皆さんがおっしゃってますが最後はもう一工夫というか二工夫がいったと思います。ただあそこまで謎をいっぱい散りばめたら収拾つかなかったんでしょうね。多分脚本レベルで論理的な整合性はとれていないのだと思っています。あんまり深く考えずに戦闘シーンを堪能するのもいいと思います。鳥瞰図的なカメラワークでありながらスピード感が十分で迫力あります。
始まりが在るものにはすべて終りがある。 マトリックス レボリューションズ 特別版〈2枚組〉 [DVD] キアヌ・リーブス
この言葉はこの作品の興行成績を予言していたのではないだろうか。 一作目と二作目が名作だったら、三作目の期待はそれより上回っていることが分からないのだろうか。 なんだってこんなタイミングでこんな駄作を? それとも力みすぎたのか? 台詞は名台詞なのにこんな駄作だなんて。 監督及び制作スタッフに脱帽! しかしこれでマトリックスは終りか・・・。 人類をみんな目覚めさせてから終わってもよかったのではないか? そこんとこも是非アニメで観てみたいものだなぁ。
風呂敷は広げてみたものの。。。 マトリックス レボリューションズ 特別版〈2枚組〉 [DVD] キアヌ・リーブス
あんまり結末は考えていなかったようだ。あるいは、考えつかなかったようだ。
要するにエヴァンゲリオンと同じ次元かと。伏線(らしきもの)だの、謎(単に描写不足)だのちりばめたものの、散らかしっぱなしでした。
ルーツの重要性 マトリックス レボリューションズ 特別版〈2枚組〉 [DVD] キアヌ・リーブス
私は今になってやっと、この作品のレビューを書ける気がします。でも、まだ本質的に理解できた訳ではありません。何故なら私は日本人だからです。
「名画の言い分」という本を読みました。そのことは重要ではありませんが、その本に辿り着くきっかけのひとつとなったのは「マトリックス」であり、辿り着いたことこそが「超個人的に」重要なのです。語弊を恐れず言うと、「ほんのある一面」に過ぎませんが、私の知り得たマトリックスとは「現代聖書」なのです。そして、ヨーロッパでは当たり前なのですが、絵画、特に宗教画を読み解くには、構図や小物、人物の表情などから意図するものを引き出さなければならず、「綺麗だね」「写真みたいに上手だね」と見てしまうのは「誤り」なのです。ほとんどの日本人が絵画をそのように見てしまっています。以前の私もそうでした。絵画には作者・芸術家の「意図」「意味」が必ず隠されており、歴史画などは恐ろしく幅広い知識がないと理解できないのです。そのことは「名画の言い分」で深く理解することが出来ました。
たとえばダヴィンチやデューラーら数え切れない画家たちが、意図や意味を追求するうち副産物的に、画家本人の手で新たな顔料(絵具)を発見・改良したり、描画技術の向上などを図ってきました。現代に置き換えるとつまり、CGは「手段(副産物)」でしかなく、重要なのは「CGを駆使して表現された世界観」なのです。この時点で「CGがやりたいだけじゃない?」「似たようなCGだらけ」などの意見は無知から来るものとなり、罪であると言えます。
日本は、アニメやCGに係わるハード的な技術力は世界トップレベルです。しかし、民族的なルーツは戦後に一度途切れてしまったといえます。それでも日本に魅力を感じているのが海外であり、日本はリスペクトされてきました。日本人より日本や東洋を知っていると言えます。「マトリックス」は、ドラゴンボールなどのジャパニメーションに代表される「日本文化」へのリスペクトとして作られたとも言えると思いますが、日本人はこの映画にあるヨーロッパ的ルーツに気付くことが出来ていません。メロビンジアンがなぜフランス人なのか考えようともしません。アメリカはまだ建国230年ほどしか経っておらずヨーロッパに憧れていますが、現代の日本人には生まれながらに受け継がれるものがなく、自分のルーツが何なのか分からずにいます。「マトリックス」には「聖書」というルーツがあり、日本的技術でそれを見せつけられている気がします。
日本は今、取り戻さなければいけないルーツがあります。「マトリックス」は単なる映画ですが、そのルーツにすら気付けず、リスペクトすらしない観客(日本人)がいることをこの「単なる映画」は教えてくれています。じっくりと観た方がいい映画だと思うのですが、日本人は「読み解く」といった経験がほとんどなく、なんとなく気付けた人だけが楽しめるものとなっています。
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