エディターレビュー
臼井儀人原作のTVアニメの、2001年公開の劇場版第9作。 突如出現したテーマパーク「20世紀博」で、大人たちは現実の生活を投げ出し、童心にかえって楽しんでいた。だがその裏には、絶望の21世紀を捨て、希望に満ち溢れていた20世紀を永遠に存続させようとする、秘密結社イエスタデイ・ワンスモアの計画があった。このままずっと20世紀が続くかに思えたその時、未来を守り、21世紀を生きるため、しんのすけが立ち上がる。 ファーストカットは太陽の塔だわ、ひろしは半生を振り返るわ豆腐屋のラッパは夕暮れの商店街に鳴り響くわと、子ども向け作品なのに大人のための見どころ満載で、いい歳した映画ファンがこぞって号泣、映画秘宝誌にいたっては年間第1位にまで選んでしまった大傑作。一緒に観てるパパママが泣く理由を知りたいちびっ子は、大人になったらもう一度観てみよう。(田中 元)
カスタマーレビュー
懐古に縋ることへの皮肉 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD] 矢島晶子
クレヨンしんちゃん劇場版の双璧と名高い、「オトナ帝国の逆襲」。
「今を生きる」…当たり前で単純で、とても難しい(かくいう私も毎日くじけそうですが…)ことを問いかけている。
これを21世紀への皮肉と20世紀の鎮魂歌と受け止めておられる方もいるようだが、私は24歳という年齢からか、いわゆる「オトナ」世代とは異なった印象を受けている。
すなわち、過ぎ去った過去を美化し、自分たちの青春を理想化し、現在を生きる世代に対して優越感を抱く、「誤った懐古」への強烈な皮肉であると。
コンビニで買ったビールを飲みながら「俺たちの若い頃は貧しくて…」と貧乏自慢して、若者に対して貧乏をひけらかすオトナ。
「私たちの子どもの頃は、近所や町が家族みたいなものだったのよ、それが今じゃ…」と言いながら、近所の虐待やDVには“臭いものに蓋”とばかり知らんふりを決め込むオトナ。
「わしらは戦後の貧しい時期を必死に生き延びた。今の若い者は苦労を知らないからダメだ…」と偉そうなことを言いながら、高齢者の犯罪は若者の犯罪の10倍近い件数。
彼らは口をそろえて
「昔はよかった、今はダメだ」
と言う。
“今”の世代が抱える悩み、痛みは無視して、自分たちの“昔”の痛みを大げさに訴える。
彼らが歩んだ道が21世紀となり、未来となった。
未来は過去の鏡であり、過去あってこその未来。
普遍的な法則が、ここでは懐古世代に鋭い牙を向く。
かつて「ALWAYS 三丁目の夕日」が爆発的ヒットを記録したとき。昭和を賛美する商品が出回り、40代以上のオトナたちはこぞって、自分たちの過去を賛美し、酔い痴れた。
一方で、本物の「大人」たちは、現代のハイテクの恩恵にどっぷり浸かりながら懐古に酔う同世代の「オトナ」たちを、冷たい目で見ていた。
彼ら「大人」には解っていたのだ。フィルターを除去した「昭和」が、決して豊かでも美麗でもなく、女性の地位は低く、公害が社会を揺るがすような時代だったという事実を。
また、浦沢直樹は「20世紀少年」と「ノスタルジックな昭和」を完全に切り離して描いているが、このことに関して、浦沢本人はこう明言している。
「昭和って、そんなに言うほど良い時代じゃなかった」
さて、この作品を手に取るあなた。
あなたは、野原一家のように、今を生きることを幸せに思いますか?
それとも、過去に帰りたいですか?
すべての世代に見て欲しい、まれに見る傑作 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD] 矢島晶子
小児科医の私が初めてこの映画を見たのは、確か6〜7年前の、病院の点滴室でした。
点滴をしている子供たちの時間つぶしのために、このDVDが流れていました。
そして、点滴中の子供たちを尻目に見入ってしまい、
不覚にも涙を流してしましました。
この映画の秀逸なところは、
私のような30代、昭和40年代生まれのお父さん世代でも
平成生まれの子供世代でも、
ともに感動できるという事です。
しかも、感動する場面が違うにもかかわらず、
ひろしやしんのすけの家族を思う気持ちに泣けるという点で
感動を分かち合う事が出来るのです。
すべての世代の人に見て欲しい、
日本映画史上まれに見る傑作だと言えます。
理想の父親像と家族像が描かれている 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD] 矢島晶子
「俺の人生はつまらなくなんかない!
家族がいる幸せをアンタ達にも分けてあげたいくらいだぜ!」
「オラ、父ちゃんと母ちゃんとひまわりとシロと、もっと一緒にいたいから・・・
ケンカしたり、アタマにきても一緒がいいから」
涙腺が緩んだ一瞬でした。
9歳と2歳の子供がいる71年生まれのオレには野原一家は理想の家族像、
そしてヒロシは理想の父親像に映りましたね。
こばやしさちこのEDテーマも良かった・・・。
大人になって・・・ 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD] 矢島晶子
私はこの作品を、小学生時代に友達の誘いを受けて映画館に観にいきました。
それから約8年、偶然にもレンタルDVD屋でこのDVDを見つけ、懐かしさからもう一度観たくなり、借りました。
序盤から終盤まで「ああ、こんな作品だったっけな」と、昔を思い出しながら観ましたが、なぜでしょう。昔は笑いながら観ていたのに、今観ると涙があふれてきました。
ひろしのかっこよさと、しんのすけの根性に負けました。成長して初めて、この作品の本当の良さが分かりました。
私は野原家になりたい 映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲 [DVD] 矢島晶子
うだつの上がらない万年平社員、ひろし
これといったとりえの無い専業主婦、みさえ
そして、脅威の5歳児、しんのすけ
+ひまわりと愛犬シロ
人物構成だけをみると、誰も野原家にはうまれたくないとおもう。
けれど、野原家が織りなす家族力を目の当たりにすると
野原家のようになりたいと思う。
是非見てほしい。
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