クラシックにおけるギターは比較的歴史が浅く、まさにこのセゴビアよって発展したカテゴリーであり、そう考えるとつい最近まで存命だったこの偉大な演奏家の録音を比較的クリアな音質で聞くことができるというのはなかなか興味深い。
最近のプレイヤーと比較すると柔らかい響きで、爪というよりも指で引いているという感じの音。もちろん技術は文句なしのすばらしい演奏で、ギターの可能性を大いに感じることができる。
彼の演奏を聴いて、ギターは歌の伴奏楽器と決め付けていたクラシック界が一目置いたのも頷ける。
演奏のすばらしさのみならず、今後は歴史的な資料となりうる名盤だと思う。
セゴビアが他のギタリストよりもすぐている一番の点はその音色にあると思います。彼は様々な音色を一本のギターからかもし出します。それはまるで人間が語りかけているようです。優しく語りかけ、激しく語りかけ、悲しく語りかけ、楽しく語りかけてきます。一つ一つの言葉に意味があるように、彼の一つ一つの音にはすべて意味があるようです。よく聞くとひとつとして無駄に演奏されている音はありません。一つ一つの音がすべて語りかけてきます。セゴビア自身がわたしたちにコミュニケーションを求めて来るようです。彼のギターの音の中に自分の身を置き、時間を超えて彼の語りかけを聞くことができる、そんな名盤の一つであると思います。
音楽好きな父への誕生日プレゼントとして購入しましたが、とても柔らかな演奏で家族皆が心地よく聴き入ってしまうほどの名曲集でした。2枚組というのも嬉しかったです。
Disc1
1.アルハンブラの想い出(タレガ)
2.アラビア風奇想曲(タレガ)
3.マリエータ(マズルカ)(タレガ)
4.ロス・ピーノスのロマンセ(トローバ)
5.マドローニョス(トローバ)
6.セレナータ・ブルレスカ(トローバ)
7.モーツァルトの「魔笛」の主題による変奏曲op.9(ソル)
8.ドビュッシーの墓への讃歌(ファリャ)
9.主題,変奏曲と終曲(ポンセ)
10.カンシオン・メキシカーナ第10番(ポンセ/セゴビア)
11.セビリャーナ(トゥリーナ)
12.サラバンド(ロドリーゴ)
13.悪魔の奇想曲(カステルヌオーヴォ=テデスコ)
14.セゴビアの名によるトナディーリャ(カステルヌオーヴォ=テデスコ)
15.前奏曲第1番ホ短調(ヴィラ=ロボス)
16.前奏曲第3番イ短調(ヴィラ=ロボス)
17.ギタレオ(ペドレル)
18.セゴビアop.29(ルーセル)
Disc2
1.歌「わたしの嘆きに」(ダウランド)
2.蛙のガリアード(今別れねばならぬ)(ダウランド)
3.ハープシコード組曲第4番ニ短調~サラバンド(ヘンデル)
4.無伴奏チェロ組曲第1番BWV1007~プレリュード(J.S.バッハ)
5.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番BWV1002~ブーレ(J.S.バッハ)
6.無伴奏チェロ組曲第3番BWV1009~クーラント(J.S.バッハ)
7.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番BWV1006~ロンド風ガヴォット(J.S.バッハ)
8.アリアとコレンテ(フレスコバルディ)
9.ソナタ ホ短調(L.352)(スカルラッティ)
10.「新クラヴサン曲集」~メヌエット(ラモー)
11.アンダンティーノ・ヴァリアート(ポンセ/パガニーニ)
12.前奏曲op.28-7(ショパン)
13.弦楽四重奏曲第1番op.12~カンツォネッタ(メンデルスゾーン)
14.プレリュード(フランク)
15.アレグレット(フランク)
16.組曲「展覧会の絵」~古城(ムソルグスキー)
17.「抒情小曲集」第4巻~メロディop.47-3(グリーグ)
18.「前奏曲集」第1巻~亜麻色の髪の乙女(ドビュッシー)
19.プレリュードop.16-4(スクリャービン)
20.レイェンダ(アルベニス)
21.グラナダのサンブラ(アルベニス)
22.光なき練習曲(セゴビア)
23.ある貴紳のための幻想曲~たいまつの踊り(ロドリーゴ)