エディターレビュー
1946年、青函連絡船が嵐で沈没し、乗客の遺体が収容される。しかし、その数が名簿よりも多い。ベテラン刑事の弓坂(伴淳三郎)は、転覆のどさくさで起きた殺人事件と睨み、執念の捜査を続けていく。そして10年後、犯人(三國連太郎)は事件当時の彼を知る遊女(左幸子)と偶然再会してしまった…。 水上勉の同名小説を原作に、巨匠・内田吐夢監督が人間の内に潜む心の闇をスリラー仕立てで見事に描ききった、堂々3時間におよぶ傑作超大作で、そこには自身の人生観も多分に反映されている。 また、16ミリで撮影したモノクロ・フィルムを35ミリにブローアップするなどの特殊な技術処理をも駆使して、戦後・日本の心の飢餓状態を浮き彫りにしていくという壮大な実験作でもあり、一方では日本映画史上のベスト・テンを選ぶ際、黒澤、溝口、小津、成瀬作品などと並び、必ずベスト・テン入りする名作中の名作でもあるのだ。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
素晴らしい文学を・・・ 飢餓海峡 [DVD] 三國連太郎
素晴らしい文学作品を映画に置き換え、最高のキャストで迫真の演技と演出で制作すればおのずと結果はついてきます。それがこの映画の「決定打」だと思います。ちょっと時間は長いですが水上勉の原作を読むよりは時間はかからないと思います。三國さん、伴順、高倉健、左さん主役・脇役全てが輝いており三國錬太郎さんは最高にカッコ良いです。「砂の器」「飢餓海峡」日本を代表する文学であり情操教育で今の中高の生徒さんに見せたい映画だと私は愚考します。
いい映画でした。 飢餓海峡 [DVD] 三國連太郎
まず邦画をほとんど見たことがない小生にとって日本語をしゃべる映画は久しぶりでした。有名な小説と有名な映画なんで気にはなっていたのですが。大昔感激して見た邦画が「王将」であの時も三国連太郎だったと思う。こういう役のほうが好きですね。釣りバカなんかにお出にならないほうがいいと思うんですが。まあ愚痴はともかく。北海道、青森、舞鶴なんか寒そうな寂しそうな風景が多いですね。松本清張も北陸、山陰が好きですし、あの時代はどうしても暗くなってしまうのでしょうか?推理小説というよりミステリー仕立ての社会小説を映画化したものだと思いました。
皆さんレビューされてますように「いい」映画です。俳優さんも味がある。伴淳なんかも久しぶりに見ました。高倉健も若い。3時間もあっという間でした。
傑作の一本 飢餓海峡 [DVD] 三國連太郎
戦後の暗い日本を生きる人間描写がすばらしい。伴淳三郎のとぼけた味のある、執念ぶかい刑事。男を思う左時子の演ずる薄幸の女。どのキャラクターもはっきりとそれぞれの俳優が演じており、うまくフィルムにはまっている、としか表現できない。日本映画傑作の一本である。
善悪の幅の大きさ 飢餓海峡 [DVD] 三國連太郎
三時間を超える作品だが そんな長さを全く感じさせない邦画の白眉の一本。
だれもが言うだろうが 俳優がそれぞれ入神の演技である。左幸子が演じるイノセントな娼婦、三井弘二が表現する人の良い置屋の主人、主人公を追い詰める伴淳三郎の咳こむ姿など どれも忘れ難い。敢えて難をつけるとしたら 若き高倉健の その「若さ」程度だ。
そうして 何と言っても 主人公の三国連太郎である。彼が見せる人間の業の深さには 本当の深度が伴っており 見ていても厳粛な思いに駆られる。
こういうすごみのある映画を邦画が持っていた時代があった。これに比べると 最近の邦画は やはり「軽い」のかと思ってしまう。僕自身が 邦画ファンであるだけに 最近の邦画も決して嫌いではない。「軽さ」の中にはそれなりの良い作品も色々ある。そもそも「軽み」とは 松尾芭蕉が唱えた俳句の味わいの一つである。
但し たまには このような「重い」作品があっても良いのだ。ワインに例えることが正しいかどうかわからないが フルボディの赤ワイン一本を一人で飲んだかのような 酩酊感と疲労感を感じる。
日本人が描いた「罪と罰」の話だ。主人公の善悪は最後まで定かではない。というか善でもあり悪でもあるのが主人公だろう。人間だれしも 善悪の二面は持っているが その「幅」の広さにおいて 本作の主人公からは「人間であることの哀しみ」が伝わってくる程だ。それが人間の業なのだと再度考えたところだ。
素晴らしい! 飢餓海峡 [DVD] 三國連太郎
小説もよかったけど映画もよかったよ。松本清張の砂の器よりずっといいな。
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