本作は、カンヌ映画祭で史上最年少で主演男優賞を受賞した、フランス期待の若手俳優ブノワ・マジメルが主演した、絶対王政時代フランスで太陽王と呼ばれたルイ14世の、王としての自覚を持つにいたるまでの伝記劇です。
若くして王の地位に就いたルイ14世。王はリュリという人物をお抱えの作曲家として雇い、王の為の楽曲を作らせる。王にとっては、その楽曲に合わせてのダンスが、唯一の心の安らぎを感じる時であった。王としての権力が揺らいでいた時期に、即位したルイ14世。彼はダンスを通して何かに目覚めていくのであった。
ルイ14世は、今では太陽王と呼ばれ、フランス史に残る名君と謳われていますが、即位当時は、それほど権力のある存在ではなかったようです。そして、そんな彼が唯一得意としていたことがダンスでした。タイトル通り、「王は踊る」ことで、他の者へ、権力を誇示するのです。それは彼にとって生き残りをかけた必死の戦いでもありました。権力誇示のために踊るマジメルの姿には、思わず圧倒されてしまい、眼を奪われます。そして、ダンスで周囲を魅了すると同時に、王自身も自分の置かれた地位への自覚が生まれてくるのです。
王朝を舞台とした、華麗かつ切ない、フランス色たっぷりの作品です。映像も豊かで、芸術作品として堪能して欲しい一品です。