エディターレビュー
高知県土佐で青春時代を過ごした青年・拓が、帰省する飛行機の中で高校時代を回想していく。そのなかには、両親の離婚のため東京から引っ越してきた、成績・運動ともに優秀でありながらも、誰にも心を開こうとしない少女・里伽子の存在があった…。 スタジオジブリの若手スタッフが中心となって作り上げた青春TVアニメ・ムービーで、後に劇場公開。監督は『めぞん一刻 完結編』などの望月智充が担当している。作画枚数など他のジブリ作品に比べると見劣りするが、そこを逆手にとっての淡々とした味わいが、独特の好ましい雰囲気を醸し出している。また、それは現代の若者ならではの淡白さをも露呈させているような気もしてならない。氷室冴子の原作は、その後武田真治主演によるTVドラマ化もなされている。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
好き。 海がきこえる [DVD] 坂本洋子
一時期、アニメ関係の店でバイトしていたことがある。
毎日、8時間位そういうものを見続けた結果、「キャラの輪郭の線も見たくない」というくらいアニメが嫌いになってしまった・・・馬鹿馬鹿しい話だが・・・。
だが、そんな時期でも、この作品を観た時は、そんな嫌悪感を忘れさせてくれた。
正直、地味な作品だし、ジブリのなかでもあまり、話題にのぼらない作品だと思う。
とういか、この作品の話をしている人を僕は見た事がない。
イメージ先行で考えず、まず観てみてください。
はっきり言うと「普通」なストーリーです。
でも、そこが良いんです。
常識を超えたものが飛び出すでもない、異世界に迷い込むでもない、当たり前の青春。
これは、隠れた名作だと思う。
里伽子の性格がOKかNGかが評価の分かれ目 海がきこえる [DVD] 坂本洋子
ジブリの中では少し変わった雰囲気の比較的短い物語。
高校生の恋愛を描いた甘酸っぱい作品です。
里伽子の性格がOKかNGかが評価の分かれ目です。
もちろん私はOKだったので☆5つです。
性格が悪いのではなく、尖がっているあの様が可愛いんじゃないかと。
中高生よりも20歳過ぎた準オッサンくらいが見たら、
あの性格の美味しさに気づくんじゃないかと思います。
ツンデレとはまた違う里伽子の性格と、主人公のピュアなのだけれど、
なにか芯の通った純朴さを見ていると自分の高校生時代をおぼろげに思い出すような
そんな懐かしい思いに駆られます。
音楽もなかなかいい味出しています。
他作品に比べて物語に起伏がそこまでない分、作曲も難しかったと思いますが、
でしゃばり過ぎず、また隠れすぎずに主張していた透明な旋律が印象深かったです。
本作品は、氷室冴子氏の作品が原作になっています。
2冊あるうちの前編の部分を主に取り上げているのですが、
この作品の雰囲気が気に入った方は是非2冊とも読んでみてください。
本当にお奨めです。
傑作・・・・!涙が止まらない・・・・!里伽子! 海がきこえる [DVD] 坂本洋子
里伽子は非常に良い女です。こんな女は今時古いアニメの中でしか出会えません(僕がアニメを見る理由に現実では出会えないステキな女の子のとの遭遇!というのがある)。里伽子は現実の女の子を超越している、いや現実の女と対照的という意味ではなく、現実の女の子を誇張すると里伽子みたいな女になるという意味で。SFは一見超現実的に見えるが、実は現実を過剰に徹底したいるがゆえに現実を越境しているように感じるという逆説と似ている。つまり女の子らしさの徹底が里伽子のような魅力的な女の子を産み出す。
里伽子は無害な存在として現れるのではなく簡単に思いどうりにならないどうにももどかしい存在として描かれるが、それが逆にこの女(メス)を手に入れたいどうにかしてみたという欲望を刺激させ、扇情感を煽る。里伽子の突発的で奇異な行動が描かれるドタバタシークエンスと教室での静的な印象の交互の展開は非常に対照的な対比をなしていて、まるでハレとケとの往復のようであり、こういう狂気の符牒も里伽子を魅力的なキャラに仕立てあげる。
この映画のラストシーンは涙が止まらなかった。この映画は心に強く残る。人にある種の原初的な記憶を呼び覚ます。しかし、個人的な記憶とリンクした物語というだけでなく、多くの人々の記憶中枢を刺激するだろう。ある種の世代的・時代的な普遍性と結びつき人々を世代的・時代的な物語へと覚醒させる。
耳をすませばとは違う良さ 海がきこえる [DVD] 坂本洋子
耳をすませばと比べるのはナンセンスなのかも知れないが、同じ青春物語としては、たかが数年の時代や年齢の差なのに、全く異なった清々しさを感じさせる。 主人公の態度や言動は耳をすませばの雫や彼のような茶目っ気や純真さ、紳士らしさとは全くかけ離れているし、里伽子はエゴの塊の様に好き勝手に振る舞い、拓の青春はグダグダな、一般的に言う所のドンマイなものになってしまっている。しかし、氷室冴子の原作も、本作も、このグダグダな青春を爽やかな哀愁で懐古して、受容するという清々しさがこの作品を、テレビのラブロマンスや青春物語の域から超越させたのではないだろうか。海が聞こえるというタイトルは、彼らが過ごした青春のモティーフであり、よすがでもある高知の海を懐かしむ意味があると考えられる気がする。こういった青春も悪くないと感じさせた良作だ。
完成度 海がきこえる [DVD] 坂本洋子
原作やドラマやら全部知らない立場から、このDVDだけを見ての評価です。
とりたててドラマティックな物語(わざわざ書くべきまれな出来事)でもない。
この年代のころには、誰もが多かれ少なかれ感じるであろう恋愛にまつわる心の動き。
セックスも無く、欲もなさそうな登場人物たち。
ちょっと高校生にしては幼すぎるような・・・。純と言えば純なのでしょうが、違和感がありました。
一言で言うと、物足りない。
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