最初のフォーレの演奏が、このアルバムのすべてを物語っています。シンセサイザーの静かで美しいバックの中、高嶋さんの清楚な旋律が浮かび上がってきます。まことに素晴らしい演出で、聞き手はうっとりと豊かなアトモスフェール(空間・雰囲気)に包まれます。
ここでは、フランス系の静かなアダージョ音楽と、それにぴったりと合わせた岩代作品がうまくミックスされ、上品な、そして上質な癒しを与えてくれます。それは、まず主張しすぎないバックのうまさのゆえであり、さらには意外なほどの(失礼)高嶋さんの誠実な演奏の賜物だと思います。
私個人は、TVでよくお見かけする高嶋さんを美人で饒舌な芸能人バイオリン弾きだと思っておりましたが、このCDを聴いて考えを改めさせられました。このような演奏ができる方は、非常に誠実で懐の深い方だと感じます。
この高嶋さんの優しさに包まれたなら、きっと、憂き世をしばし忘れさせてくれるでしょう。多くの方に推薦します。
多くの人がどこかで聴いたことのある小品と岩代太郎のメロディーが収録されています。僕は前者を目的に買いました。ちさ子さんのヴァイオリンの音色は、彼女のヴァイオリンのせいかもしれないけど、ちょっと硬めのはっきりした音に感じますが、夜、睡眠を誘うのにはいい感じのアルバムです。時々枕元で聴いています。