1980年代を駆け抜け、そのまま1990年代に突入したフュージョングループ、カシオペアであるが、この「ユーフォニー」というアルバムではそのカシオペアの当時の魅力を余すこと無く伝えてくれている。
特に「TAIYO−FU」「BAY SIDE EXPRESS」なんかは、晴れた空の下を思わせる実に大陸的な曲だと思う。野呂一生のギター、向谷実のキーボードなど、どのプレイをとっても素晴らしい。「フュージョン」というインストのジャンルでは最高の作品ばかりを作り上げている。
TV番組のBGMやTVCMで使用された曲ばかりだが、それがいいのだろう。まずは視聴者が耳にし易いところからこうした曲を伝えていくべきだろう。
しかし、そんな実力派であるカシオペアも、2000年以降はヒット曲がとんと御無沙汰なのが実に残念だ。メンバーの年齢が高齢化?しているのが原因か?
このアルバムの発売後に行われた中野サンプラザでのコンサートを見に行った。4人のメンバーは楽しそうに演奏し、観客も楽しめたライブで「これがプロだ」と思って満足して帰った。
だが、その後神保、桜井が離脱するとは夢にも思ってなかった。10年を越えたメンバー脱退に驚いたと同時に観に行ったコンサートの時にはもう決まっていたのかなとも思った。
そんな時のアルバムだ。結末を見てから聞くと小さくまとまった光彩をはなたないアルバムのようにも感じてしまうが、でもこのアルバムはそれでいて好きだ。特に「太陽風」「ピュア・グリーン」「迷夢」あたりはいい曲だと思う。