エディターレビュー
ポルノ雑誌「ハスラー」を創刊し、そのわいせつな内容で物議を醸すなど、一貫してスキャンダラスな生きざまを世に披露し続けた男ラリー・フリントの半生を描いた問題作。 言論の自由を盾に取り、元ケネディ大統領夫人J・オナシスのヌード写真をスクープし、星条旗をおむつ代わりにし、法廷でつばを吐くなど、アナーキーを通り越してもはやクレイジーの域に達しているかのような過激な実在の主人公に扮するのは、過激な個性派ウディ・ハレルソン。また彼に翻弄される顧問弁護士をエドワード・ノートンが好演している。 言論の自由について深く考えざるを得なくなる作品である一方、主人公が壇上で「わいせつと、国が戦争で人殺しをするのと、どちらがひどい?」と訴えるシーンの説得力もなかなかのもの。そこに巨匠ミロシュ・フォアマン監督のメッセージが託されているような気もしてならない。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
表現の自由と猥褻性 ラリー・フリント オリバー・ストーン
表現の自由と猥褻性とは日本でも度々裁判で争われてきたが、ラリーフリントほどに「表現の自由かポルノか」を一般人民のレベルから訴えた人間は日本ではあまり見あたらないのではないか。日本での同様の論争は、我々一般人からかけ離れたよそ事に感じられる。しかしラリーフリントの視点は、「猥褻であること」に何の罪があるか、と訴えて開き直る姿勢が我々一般人には大変わかりやすい。「猥褻を好むこと」を誰が管理するか、に対して権力側の胡散臭さを指摘する点に、「ポルノを売り物にした変人を単に描いた」映画ではない、と考えさせられる。
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