エディターレビュー
高校生のヒロキは、ひそかに思いを寄せる美少女に「さびしんぼう」と名づけ、いつも遠くから眺めていた。そんな彼のもとに、ある日突然「さびしんぼう」と名のるピエロ姿の少女が現れ、次々と騒動をまき起こしていく。 『転校生』『時をかける少女』に続く「尾道3部作」の最終編。大林宣彦監督が故郷の広島県尾道市を舞台に、思春期特有のときめきをセンチメンタルに描いていく。ロマンチシズムも3作中一番強い作品で、ショパンの「別れの曲」が印象的に使われるなか、富田靖子が2人の「さびしんぼう」を巧みに演じきっている。尾美としのりをはじめとする大林ファミリーも総出演。公開時には黒澤明監督からも絶賛された秀作である。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
大林監督の傑作品 さびしんぼう [DVD] 富田靖子
皆様ご存知の大林監督の尾道3部作のひとつ。尾道の町のこともよくわかり、物語もとても感動しました。尾道3部作は全部見ましたが、これが一番だと思います。是非一度見てください
誰の心にも、さびしんぼう。 さびしんぼう [DVD] 富田靖子
愛することがどんなことだかわからない子供が、初めて恋することで、理解できなかった父と母の心結びつきに気がつく、そんな物語と受け止めました。高校生の頃はみんなやんちゃです。時間が経って振り返れば、素晴らしい時間を過ごしているのですがその時には判らないものです。可能性が有り余っている時間を無為に過ごしている時にそれを打ち破ってくれるものは、やはり初恋でしょう。それまでの退屈な時間が苦悩に変わり、ありふれた情景が新鮮に写る。恋が「さびしい」と描いたのは実に素晴らしいと思いました。恋が、子供をオトナにしてくれるものなのでしょう。それは、自分の思い通りにならないものであり、喜びを知り悲しみを知ることなのでしょうから。「さびしんぼう」と名乗る女性をどう捉えるかは人によって変わるのじゃないかと思います。しかし、きっと全員が心にさびしんぼうは棲みついていると思います。大林監督のファンタジックな映像は本当に凄い。尾道がお伽の国のように見えてきました。お母さんを演じた藤田弓子さんがとても良かったと思います。
60回は観ました! さびしんぼう [DVD] 富田靖子
初めて観たとき、息苦しくなるほどの切なさを覚え、涙がとめどなくあふれて来ました。
男なら、少年の頃に誰もが一度は覚えのある、恋とあこがれ、その甘さと苦しさを追体験させてくれるこの映画、古今東西のあまたの映画の中で、実は、私にとってはベストワンの作品です。故・黒澤明監督が「八月の狂詩曲」を撮るにあたって、スタッフに一度は観るよう厳命したという逸話も残っています。ロケ地であり、大林監督の故郷でもある尾道へといざなわれ、一生の思い出を心に刻み込んだファンもたくさん居ます。私もその一人です。
青春コメディとドタバタ喜劇の色合いに包まれながらも、その芯の部分には、背筋が寒くなるような、恋のひたむきさが内包されていて、今なら“ストーカー”にも通じるほどの、人の想いのある種の“こわさ”も描かれています。もとより恋とは綺麗なだけのものではないのでしょう。そんなつむじ風のような恋に翻弄される少年の姿を通じて、恋の勝利とは、報われない想いの行方は・・・観た後で身につまされて青春を振り返ってしまう物語です。
心の中で生きているさびしんぼう さびしんぼう [DVD] 富田靖子
人は歳を取ると生活に追われて人を思う気持ちも忘れてしまってるように見えます。
でも、そんな今は平凡な大人でも、16歳のさびしんぼうは心の中で生きているものです。
突然現れた16歳のさびしんぼう。とても、切ないです。
最後の日に雨の中で主人公の男の子とさびしんぼうが寄り添うシーンはとても印象的です。
いっぱい「大好きだよ」という台詞を聞きましたが今までで一番心に響いて泣けました。
ピエロの様な格好をしている事もあり、主人公を見つめるさびしんぼうの目がとても暖かく悲しい。
この映画は42歳版の時をかける少女と言えるくらい、同じテーマを扱ってる様に思います。
時をかける少女と比べて親子にまたがって時間軸が長くなってる分、深くて重たい。
人を思うことで親から子へと命が受け続けられてること、好きな人と結婚できなくても
思い出を大事にして生活していること等考えさせられる事が多いです。
あの時代に富田さんが存在してくれて本当に良かった さびしんぼう [DVD] 富田靖子
自分自身の出来事と相まって、とても思い入れのある作品です。当時、感傷的な気分の時などによく見たものでした。邦画の中で最初に買ったDVDもこれです。
さて、20年近く経ってから見直してみると、当時はさほど気に留めなかった「痛ましくも輝かしき、わが少年の日々に捧ぐ」という監督の言葉が、今はとても心に沁みて、当時とはまた違う味わいを与えてくれます。まぁ、さすがに序盤のドタバタ部分は、演出の意図が分かっていても、もうちょっと何とかならなかったのかとも思いましたが..。
大林監督は、最近「転校生」のセルフリメイクを撮りましたが、本作品のリメイクは難しいような気がします。この少女にリアリティを与えた当時の世相も勿論あったと思いますが、この役の表現者としての富田靖子(それに藤田弓子も)という傑出した才能を、今現在他者で見出すことが出来るだろうか?と思うからです。又、自分の過去(青春)に対する集大成を残したい、といった監督の強い情熱も感じられます。製作時期が監督にとってのタイミングと符合したのかも知れません。
富田さんの存在と、監督の情念にも似た情熱、この二つの結び付きがあったからこそ、忘れ得ぬ映画になったのであろうと思います。
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