このDVDは北京の紫禁城で上演されたライブ・レコーディング。
過去にこの広い空間に身を置いたことのあるわたしにとってはその懐かしい場所で繰り広げられるオペラとして感慨もひとしお。
プッチーニの絶筆となった「トゥーランドット」
「トゥーランドット」の原作はカルロ・ゴッツイの戯曲で、彼はペルシャの物語や「千一夜物語」などを参考にして書いたとされている。
美しいトゥーランドット姫は祖先の皇女ローリンが異邦人の男に辱めを受け殺された復讐の念で、自分と結婚する男の条件を王子であること、3つの謎を解くこととし、謎を解けぬ場合は首切りの刑に処すると布告する。
元ダッタン国王で盲いた父ティムールと女奴隷リュウを伴ったカラフ王子はトゥーランドット姫の美しさに心惹かれ、リュウが止めるのもきかず、謎に挑戦する……
指揮 ズービン・メータ
ジョヴァンナ・カゾッラ(トゥーランドット姫)
セルゲイ・ラーリン(カラフ)
バルバラ・フリットーリ(リュウ)
主役歌手は言うまでもなく、道化の3大臣、ピン・ポン・パン
や群衆の合唱も素晴らしい。
しかし、これは最初から最後までテンションの高い、大音響がガンガン
押し寄せてくる、迫力満点の舞台で、わたしは圧倒されっぱなし。
また、これは悲恋じゃなくハッピーエンドで終わるのも好い。
2時間あまりの舞台だったが、わたしも時には一緒に声を張り
上げ歌い、退屈することなく一気に鑑賞できた。
舞台、演出、キャスティングなど、作品上演の規模は他に類がない素晴らしい仕上がりである。音だけのCDでも十分な高い評価が得られたと思う。しかしながら、映像ソフトとしての評価は、CDの場合と比べると格段に劣るのではないだろうか。と言うのは、撮影技術、編集が極めて劣悪であるように感じたからである。映像ソフトとしてお金を出す価値は皆無に等しいが、如何にも「世紀の大イベント」と呼ばれただけはあるので、記念として持っておくぶんには良いのではないだろうか。
公演前から話題になっていて、北京までは見に行けないのでソフト化を楽しみにしていたら当初はDVDだけ・・・DVDデッキを買って最初に入手したのがこのDVDです。何と言っても北京が舞台のオペラを北京で上演するという貴重な作品。
どこまでがセットでどこからが本物かうまくぼかしてある舞台。そしてもちろん、ベテラン映画監督チャン・イーモウの演出は従来のものと異なり、中国人の感覚ならではのものばかりで、正に中国のトゥーランドットという感じでした。まるで史実を見ているようでした。歌手陣もなかなかよかったです。
メイキングも、長くて充実してます。