エディターレビュー
『サイダーハウス・ルール』のラッセ・ハルストレム監督の名を、世界に知らしめるキッカケになった作品。舞台は50年代末のスウェーデンの小さな町。12歳の少年イングマルの毎日は、兄にいじめられ、出稼ぎに行った父は戻らず、母は病気、とうんざりするようなことばかり。母の病状が悪化し、イングマルは叔父の住む田舎の村に預けられる。やがて母が死に、家族はバラバラになってしまうが、一風変わった村の人たちとの交流が、イングマルの心をゆっくりと癒していく…。 誰にでも一度は訪れる、現実を直視せざる得ない瞬間…少年期から大人への移行期を、ユーモア豊かに描いたヒューマンドラマ。人生の悲しみだけでなく、些細な出来事の中にある「楽しみ」をサラリと描いて、ほんわりと心を温かくしてくれる。(茂木直美)
カスタマーレビュー
孤独の洗礼 マイ・ライフ アズ・ア・ドッグ【字幕版】 [VHS] ラッセ・ハルストレム
最愛の家族や犬と離れて、少年が小さな村で色んな人と触れ合いながら成長していく。
劇的な展開もなければ、大人が決めた諸々の事情についての説明もない。
この手の映画にありがちの、含蓄深い大人が「人生は〜」と立派な決めゼリフを言うような説教臭い場面もなく、徹底して少年の視点で出来事を描写していく。誰もが味わうが、本人にとっては何よりも苦しい孤独や喪失を体感し、その経験を潜り抜けて他人と交わり生きていくことを学んでいく。
監督の描写力は驚くほど繊細で、深い共感を覚える。
子供達の演技もすばらしい。
とても美しく幸福な映画。
穏やかであたたかい映画 マイ・ライフ アズ・ア・ドッグ【字幕版】 [VHS] ラッセ・ハルストレム
ママが結核のために病床に伏してしまったため、12歳のイングマルはガラス工場のある田舎のグンネル叔父さんの家に預けられた。可愛がっていた愛犬シッカンとも離れ離れになってしまったイングマル。街に置いてきたシッカンのことが忘れられないイングマルは、人工衛星スプートニクに乗せられて宇宙で餓死してしまったライカ犬を想い、「僕は、あのライカ犬よりはまだましだ」と自分に言い聞かせるのだった。 イングマルの周囲の田舎の人々は、皆ちょっと風変わりだけれど、心が暖かい人たちばかり。叔父さんや、いつもなぜか屋根を修理しているフランソンさん、女性の下着雑誌をイングマルに読ませては喜んでいる寝たきりのアルビドソンさんや、緑色の髪の少年。そして、子供たちのガキ大将でサッカーやメ¯シングが抜群に上手い美少女、サガ。イングマルはどこか胸に悲しみを秘めながらも、美しい田舎で新しい生活を始める。 ミルクをこぼしたり、火遊びをしていて火事を起こしたり、ドジばかりやらかすイングマルが不器用ながらにも可愛い。そしてそんなイングマルがなんだか気になるサガ。美少年に見えるほど中性的な魅力がある少女です。周りの人々も風変わりだけれど、イングマルをあたたかく見守ってくれます。北欧の美しい景色と田舎の人々の暖かさ、そして不器用だけど可愛いイングマルとサガ、本当に優しくて素敵な映画です。
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