エディターレビュー
父の再婚に心を揺らすひとりの美しい少女・素直子を軸に、若者達の明るくせつない恋を描きながら、沖縄と本土との関係性を考察していく社会派青春メロドラマ。大島渚監督が、本土復帰直後の沖縄で長期ロケを敢行して製作したものである。 沖縄は日本に返還されたが、それは同化することには結び付かない。現実はあくまでも異化したままであるという、そのすれ違いが、すれ違いそのものを本領とするメロドラマ形式と照らしあわせながら語られていく。素直子を初々しい魅力で好演した当時14歳の美少女・栗田ひろみは、70年代を代表する麗しの青春スターとして、時を経た今もなお、新たなファンを獲得し続けている。武満徹による、ジャズを基調とした明るく素朴なメロディも印象的である。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
早すぎた断罪 夏の妹 [DVD] 栗田ひろみ
一見、メロドラマ風のストーリー形式の中に政治的アレゴリーをふんだんに盛り込んだ作品で、主人公の「兄」は復帰後の沖縄を象徴している。
語られていることを大雑把にまとめると、「沖縄は日和った。観光地に成り下がり、堕落した。今の沖縄はヤマト(本土)的な物との奇怪な混合物であり、「わけのわからない子供」じゃないか。お前なんか偽者だ、沖縄なんか還ってこなければよかった」、ということだろう。さらに深読みを覚悟でいうと、「人違い」とはヤマトへの誤った幻想を指していると思え、やがて沖縄は再びヤマトに裏切られる(戸浦六宏の転落シーン)であろうことが暗示されていると考えられる。
ここでいくつかの問題点が浮かび上がってくる。まず、沖縄は決して日和ったとはいえないのではないか、大島達は沖縄の政治的ポテンシャルを過小評価していたのではないか、ということ。もうひとつは、そもそもこの種の断罪は、「沖縄は戦闘的でなければならない」という、外部からの一方的な思い込みを押し付けることになりはしないか、という点である。こうした押し付けが運動を自滅に追いやってきたことは指摘しておきたい。
だが、ここで視点を変えてみると、この映画は連合赤軍事件以降の、運動圏の普遍的な行き詰まりを表象しているともとれる。そう考えると、ここに描かれたテーマは、なお、今日的な深刻さを孕んでいるのかもしれない。
何が面白いのかさっぱり分からない 夏の妹 [DVD] 栗田ひろみ
私は、『戦場のメリー・クリスマス』が好きです。ですから、大島渚監督を悪く言いたくはありません。しかし、正直に言へば、この映画(『夏の妹』)の何が面白いのか、さっぱり分からない、と言ふのが、感想です。本土と沖縄の断絶を主題にして居る積もりの様ですが、製作者の独りよがりで終はって居ます。それでも、武満徹氏が音楽を担当してると言ふ所が、うーん、凄い。(苦笑)
(西岡昌紀/内科医)
懐かしさで見ました 夏の妹 [DVD] 栗田ひろみ
二十年以上前に確か、新宿の映画館で見ました。それ以降、沖縄に少なからず縁を持つようになりました。今、この作品を見てみると、当時の沖縄の映像は物珍しく、見ることができますが、沖縄に対する思いは、傍観者の側からのものでしかないように感じます。外国人が撮影した、日本の紹介映画のようです。私自身、購入してから一回しか見ていません。
夏の妹 夏の妹 [DVD] 栗田ひろみ
栗田ひろみの初々しさと、新鮮な演技に、くぎづけになりました。沖縄の歴史と沖縄と本土の歴史を写実的にとらえていました。この映画は、沖縄が本土に復帰して間もない作品なので、車は右側通行、英語の看板が目立っており、町並みにも注意してみてもらいたい作品です。
最新レビュー 夏の妹 [DVD] 栗田ひろみ
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