古川展生は、25歳で東京都交響楽団の首席チェリストに就任したという実力の持ち主ですが、クラシックの世界だけでなく、様々な音楽ジャンルへの挑戦者として高く評価しています。
このCDは、世界中で愛されたポップスを彼の魅力あるチェロで演奏したものです。普通、クラシックの奏者がポップスに関わると大抵上手くいきませんが、このアルバムは手放しで評価します。多様な音楽ジャンルに挑戦してきた彼の豊かな音楽経験が、演奏に際し一番大切な豊かな歌心として伝わってきます。
選曲は抜群でした。1970年から80年前後にかけて、日本人に親しまれた洋楽と言われるポップスの名曲の集大成です。丸山和範や宮野幸子のアレンジも上品で、違和感なく美しい世界へと入っていけました。
イージー・リスニングのように感じるかもしれませんが、メロディを弾く古川展生のセンスの良さと奏でられる音の魅力が全てを凌駕しているように思いました。
曲目は掲載してありますので省略しますが、プレスリーに始まり、ジョン・レノン、サイモン&ガーファンクル、レオン・ラッセル、エルトン・ジョン、ビージーズ、ギルバート・オサリバン、ボズ・スキャッグスと、綺羅星の如く、世界を魅了してきたアーティストの傑作が並んでいます。
ジャケットにあるように、音楽家というよりアスリートやモデルといったルックスも彼の魅力に繋がっているでしょう。
チェロによるバラード集です。芳醇なチェロの響きに身を委ねると普段の疲れが取れる思いです。
どの曲も誰もが耳に挟んだことのある懐かしい曲です。
クラシック音楽だと敬遠してしまう方も、よく知っている曲をチェロで演奏しているというのだったらまた違った聴き方を気軽に楽しめると思います。
私は特に11曲目のビリージョエルのオネスティがお気に入りです。チェロの音の優しさやふくらみがとても胸に響きます。
Disc1
1.好きにならずにいられない(ウィース,ペレッティ,クレアトア)
2.ニューヨーク・シティ・セレナーデ(バカラック,セイガー,クロス,アレン)
3.ラヴ~イマジン(レノン)
4.素直になれなくて(セテラ,D.フォスター)
5.ア・ソング・フォー・ユー(ラッセル)
6.アローン・アゲイン(オサリヴァン)
7.エンドレス・ラヴ(リッチー)
8.ユア・ソング(僕の歌は君の歌)(ジョン)
9.ウィアー・オール・アローン(スキャッグス)
10.マサチューセッツ(B.ギブ,R.ギブ,M.ギブ)
11.オネスティー(ジョエル)
12.キャント・ストップ・ラヴィング・ユー(ジャクソン)
13.デスペラード(ならず者)(フライ,ヘンリー)
14.明日に架ける橋(サイモン)