筋肉少女帯が活動休止になった時期に大槻ケンヂが作り上げた貴重な音源。後に特撮のピアニストになる三柴理も参加している。多分に実験的な要素を持ったアルバムであり、プログレッシブな曲から前衛音楽、ハードなロックまでなんでもありの様相を呈しているが、そこは大槻独特の歌詞の世界観がきちんとひとつにまとめあげている。個人的には人間椅子との夢の狂演!、「君は千手観音」が最高ですね。後に大槻がセルフカバーする「GURU」も収録されている。
冒頭からいきなり「濃い」。
ホッピー神山の混沌としたサウンドに乗せ「愛してる」を連呼する
『不必要にヒラヒラのついた服』と、久々に大槻のヘンな声
(『キノコパワー』の「ぉえぉあ゛」みたいな)だけが続く
『少女はメッサーシュミットに乗って』で幕を開ける。
みうらじゅんと人間椅子で『君は千手観音』、本城のペンによる
『ワインダイダー・フォーエバー』は本作のブックレットの中で
「本来、筋肉少女帯はこういうサウンドになるはずだった」
と語られているファンクサウンド、そして、あぶらだこの皆様の
演奏による『横隔膜節』と続く。
そして『Guru』。とにかく三柴のピアノが美しく、全体を包む音は
(まるで『クリムゾンキングの宮殿』や『ブックオブサタデー』みたいな
暗闇の中の一点の光のような世界で、大槻の詩の世界を更に
奥深いものにしている。
特に古くからの筋少ファンには必聴の一枚。
いや、「アオヌマシズマ」とセットで二枚かな?