エディターレビュー
グレン・グールドとレナード・バーンステインは、人を魅了する堂々たる華やかさと広範なレトリックを協奏曲第3番にもたらしたが、これらの特質はもっと抒情的な第4番には不利に働く。グールドのよく動く指は、最初の2つの協奏曲の外楽章(アウター・ムーヴメント)を通じて、かなり機械的に勢いよく跳びまわり、そして彼はずばぬけた才能をもつ気難し屋の探究心をもって「皇帝」を詳細に吟味する。リマスターされた20ビットのサウンドはすばらしい。(Jed Distler, Amazon.com)
カスタマーレビュー
バッハ以外のグールドの名演(7)・最高のベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
グールドは本格的なオーケストラと共演して、耳タコの有名曲を弾いても、独自の解釈をもって曲に臨み、特に玉をころがすような弱音に代表される自己の美学に背くことなく、天才ぶりを発揮したのがこの作品。グールドだけが目立つ訳ではなく、グールドの演奏に引っ張られるかのように、オーケストラと指揮者(バーンスタイン、ストコフスキー等)の奮闘も賞賛に値する。57年から66年にかけての古い録音で、1番古い第2番はモノラルだが、ハンディを感じさせない。1番最後の録音が第5番「皇帝」でこれぞ名演中の名演。音質はさすがに全5曲の中で最高。全体を通して評価しても、本作を凌ぐピアノ協奏曲全集を私は耳にしたことがない。バッハに次いで多くの曲を録音したベートーヴェンへのグールドのリスペクトが感じられる魅力あふれる作品だ。
ある意味最もおもしろいピアノ協奏曲全集では ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
グールドが最も初期に全集を完成させたのは多くの人の予想に反して『ベートーヴェン・ピアノ協奏曲全集』だった。それはピアノ協奏曲第2番 Op.19、1957年4月9-11日 ニューヨーク、コロムビア30番街スタジオ(グールドの3枚目のアルバム)で始まり、グールド24枚目のストコフスキーとの『皇帝』(1966年3月1・4日、ニューヨーク、マンハッタン・センターで録音)で完結してしまう。何よりもグールドはその全集の完成を急いだ、とも取れる。
グールドの録音順はグールドの興味の順とも言える。多くの反対を押し切って最初に録音したゴールドベルグ変奏曲はその典型だろう。つまりグールドはどのピアニストよりもこの5曲のコンチェルトにアイデアを持っていたということになる。その顕著な例が第1番のカデンツァだろう。グールドはそこで自作のカデンツァを披露している。おそらくは誰一人、今後このカデンツァの輝きを上回れないだろう。
情熱とアイデアに満ちたこれほど面白い全集が他にあるだろうか。知ったかぶりして何の冒険もなく弾く多くのピアニストの無能さをこの全集を聴くたびに感じるのだ。
新鮮でした。 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
グールドの演奏は叙情に流れないところが好きです。乾いたタッチでありながら不思議な深みがある。エモーショナルな演奏家の演奏ばかりを聴いてきた私には耳から鱗でした。
最新レビュー ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
収録曲・トラック
Disc1
1.ピアノ協奏曲第1番ハ長調op.15
2.同第4番ト長調op.58
3.同第2番変ロ長調op.19
4.同第3番ハ短調op.37
5.同第5番ホ長調op.73「皇帝」
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