カスタマーレビュー
萩田光雄の名アレンジが光る 心が風邪をひいた日 太田裕美
太田裕美は76年の「木綿のハンカチーフ」以降一躍メジャーなシンガーとなり、ポップス色の強いアルバムを出し続けたが、本作の発表は75年の12月、この傑作アルバムが世に出た頃はまだシングル盤の「木綿・・・」は発売されておらず、彼女は無名の歌手に近かった。
そのためかどうか、本アルバムを聴くと、「木綿」のヒット後に作られた、「手作りの画集」以降の音楽性と一線を画していることがよくわかる。このアルバムのサウンドは一口に言って少し暗く渋い。しかし、それは逆に75年当時の空気感をものの見事にとらえているのである。萩田光雄の名アレンジが光っている。
曲目としては、後にシングルカットされた「木綿のハンカチーフ」(別アレンジ)が名曲であることはもちろんだが、ユーミンの名曲「袋小路」をはじめとして、フォークソングの色合いが残る「ひぐらし」(これもユーミン作曲)や失った恋を切々と歌う「水曜日の約束」、二十歳という不安が夢の中で駆け巡る「銀河急行に乗って」そして75年の時代背景が鮮やかに蘇える「青春のしおり」など心に残るナンバーが多い。
このアルバムは私の青春時代の良き想い出である。
このアルバムを聴けば「あの頃」に戻れる気がする。こんなアルバムは滅多にない。
名盤です 心が風邪をひいた日 太田裕美
きっかけは木綿のハンカチーフでしたが、他の曲もすばらしいです。 夕焼け、七つの願い事などが好きですね。 シングルコレクションで止まっている人にぜひおすすめしたいです。
都会っ子が作った「木綿」 心が風邪をひいた日 太田裕美
シングルレコードに入っている「木綿のハンカチーフ」とは違う編曲ですのでぜひこちらも聞いてみてください。「木綿のハンカチーフ」は、田舎から都会に出てきた若者と故郷に残る恋人のやりとりを歌ったもので、「赤いハイヒール」などこの後の太田裕美さんの路線になる記念すべき名作です。近藤雅彦「ブルージーンズメモリー」、桜田淳子「リップスティック」(少し違うか)も同じ作詞者の同じ路線です。でも作詞者自身は都会っ子だったんですね。さて、「青春のしおり」「わかれ道」と続いてこのアルバムは終わるのですが、今でも聞き終わった後にいとおしさで胸が苦しくなります。そう、「心が風邪を引いた」のでしょう。
75年。あの時代の湿り気。そして喪失感・・・ 心が風邪をひいた日 太田裕美
1曲目「木綿のハンカチーフ」が終わって2曲目「袋小路」のピアノのイントロが始まる瞬間の静謐な感じがとても好きです。ユーミン作曲のこの曲、そして「ひぐらし」が出色ではないかと僕は思います。「ひぐらし」の詞はS&Gの「アメリカ」のアンサーですね。松本隆さんの詞はいつも深いですね。
「青春のしおり」あの時代が持っていた喪失感、空虚感、何かが終わってしまった感じが見事に表現されています。そしてこれがアルバム全体に共通するテーマですね。この時代だからこそ生まれ得た名盤だと思います。
『木綿』以上の名曲揃い 心が風邪をひいた日 太田裕美
「銀河急行に乗って」は当時のフォーク・アイドル曲としては、かなり疾走感があって珍しい。そのほか、ファン人気が非常に高い「青春のしおり」、太田裕美の声にヤラレる「夕焼け」、のっけから哀愁の中にどっぷり浸り込んでしまう「かなしみ葉書」等々、個人的には『木綿』より好きな曲が多くて『木綿』はただの導入曲だったのかと思わせられてしまったアルバムです。とにかく一度通して聴いて下さい。
最新レビュー 心が風邪をひいた日 太田裕美
収録曲・トラック
Disc1
1.木綿のハンカチーフ
2.袋小路
3.夕焼け
4.かなしみ葉書
5.ザ・ミルキーウェイ・エクスプレス
6.七つの願いごと
7.ひぐらし
8.水曜日の約束
9.銀河急行に乗って
10.水車(みずぐるま)
11.青春のしおり
12.わかれ道
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