エディターレビュー
共に暮らす娘の婚期を気にかけながら生きる、元海軍将校のサラリーマン。やがて娘を嫁がせる彼の孤独と老いをあらわにした、名匠小津安二郎監督ならではのヒューマンコメディである。 全編ほのぼのとしたやりとりが続くなか、そこはかとない人生の厳しさや空しさなどが、達観した演出によりチラホラ見え隠れする。小津作品の常連である笠智衆の父親像も好演だが、娘役の岩下志麻の快活さも、それまでの小津作品とは違った味わいを醸しだしている。飲み屋で『軍艦マーチ』を聞きながら、ユーモラスに敬礼を交わし続ける人々のせつないシーケンスも、忘れがたい印象を残してくれる。 なお、この作品は小津監督の遺作となり、翌年、60歳の誕生日に息を引きとった。(的田也寸志)
カスタマーレビュー
人生の旬 秋刀魚の味 [VHS] 笠智衆
一度、旅先の京都のホテルで見て、また観たいとずっと思っていた。劇中に秋刀魚はでてこない(?)のだが、定年を迎える父、嫁ぐ娘、などそれぞれに訪れる「人生の旬」みたいな季節は、一方で生命力に満ちていながら、その一方でどこかほろ苦くもあり、それはまるで旬の秋刀魚のようだ、というメタファーがよく描かれている、と思う。
小津作品の平凡な日々のすべてがここにある 秋刀魚の味 [VHS] 笠智衆
小津安二郎の遺作。 棒読みの台詞、真正面からのショットの連続といった小津演出の良さが いまいち理解できない私は、見る目がないのか?花嫁の父の哀愁という題材も平凡。 この平凡さが醍醐味なのだろう。
最新レビュー 秋刀魚の味 [VHS] 笠智衆
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