クリストファー・リィやベラ・ルゴシの古典作品は別として、
映画の中の吸血鬼は(特にアメリカでは)どんどんモンスター化して、
醜く人間離れするか、もしくはブラッド・ピットが演じたように逆に
ナイーブに人間じみてくるかのどちらかでした。
本作に登場する吸血鬼・ヴァレックは、それ以前の吸血鬼の見本ともいえるくらいの
セクシー派です。邪悪でありながら、魅惑的でフェロモン全開。
やや先祖がえりしたともいえる吸血鬼像で、ダンサーでもある俳優がパワフル
に演じています。おそらくその辺が、あのおすぎさんが絶賛した理由なの
ではないかと(笑)
単なる敵役にしてはあまりに魅力的なモンスターを描いた、カーペンター監督
に敬意を表します!
ニューメキシコの遺棄された監獄で繰り広げられるヴァンパイアの魔鬼ヴァレック(トーマス・イアン・グリフィス)とスレイヤーズ ジャック・クロウ(ジェームズ・ウッズ)との死闘。そういう意味では、ウェスタン風ゴシック・ホラー。
棺桶では眠らない、コウモリに変身することもない、ニンニク・聖水・十字架もヴァンパイアには効かない、太陽の下に引きずり出すことだけが唯一退治する方法だ、という設定はなかなか説得力がありました。
アルバ枢機卿(マクシミリアン・シェル)が悪者だというのはすぐにネタ割れしてしまい、後半の興味を削ぎますが、さすがは低予算B級ホラーの帝王 カーペンター監督、なかなかにスピーディなアクションを繰り広げ、結構楽しめます。
それにしても、辛口批評で知られるおすぎさん、何でこの作品を推しているのでしょうか。