バブル絶頂期に製作されたということもあり、内容そのものが過去の遺産。
『説明会という名の青田買い』
『大手マスコミの内定を辞退』
売り手至上の状況下で、ある者は順風満帆(?)、またある者は戦線離脱…
そんな(ゼイタクな)悩みを抱え、苦悩する大学生たちを描いた作品。
こんな時代もあったということを噛みしめるには良い作品かもしれない。
よって、就職活動にはあまり役立たないので悪しからず。
逆に、今だから笑えるネタは
当時の織田裕二が『ある物で道路を封鎖する』事ぐらいか…
大学4年の学生・大原は、これといった目標もないままマスコミを中心に就職活動を開始するがなかなか内定がもらえない。
ある日、1人の中年男にケンカを売られた大原は、逆にその男を倒してしまうが、何とその男は第1志望のテレビ局の面接官だった。
しかし、意外にも大原はこのテレビ局の試験を次々と通過していく。
作品性はあまり感じられないが、テンポ良くストーリーが進み社会派青春映画といった感じだろう。
激戦区の就職戦線で奮闘する若者たちの恋愛、友情、葛藤をありのままに捕らえている。
フジテレビの提携ということか、かなりフジ寄りの作品に仕上がっている部分が胡散臭い。
今となっては夢物語のような内容であり、バブル時代の就職事情が良く分かる。
10年ちょっとでこんなに変わっていいものか疑問に感じる部分も多いが、登場人物の髪型や服装、パソコンのない就職活動風景、就職協定の有無を見ると時代の変化を感じざるを得ない。
この映画で、ある登場人物がこんなことを語る場面がある。
「なりたいものじゃなくて、なれるものを捜し始めたらもうオトナなんだよ・・・」。
悲しいことに、これが今の日本社会の「就職」を巡る現実である。
就職の理想と現実。
超売り手市場のバブル時代の映画であるが、就職を目の当りに社会の厳しさや心の不安と焦りは今も変わらないであろう。