『鳥の歌』というアルバムタイトル通り、「鳥」に関する古今東西の曲をチェンミンが様々な楽器と共演しながら、軽やかに多彩に演奏したCDです。
パブロ・カザルスのチェロで有名なカタロニア民謡「鳥の歌」は、素晴らしい演奏でした。
二胡のすすり泣くような響き、その悲しげな旋律。チェロと二胡という東西の弦楽器の違いはありますが、その演奏への思いは変りません。カザルスの願った平和への思いはまた、チェンミンによって新しい息吹と生命をその音楽に付加されたようです。
合唱曲としても大変親しまれている武満徹の「翼」を、マリンバの伴奏にのせてチェンミンの二胡が、自由に伸びやかにメロディーを奏でます。武満の作詞した「人は夢見 旅して いつか空を飛ぶ」という歌声が聞こえてきそうです。
「燕になりたい」はチェンミンの演奏で大変親しまれている曲です。哀愁を帯び、そしてどこか懐かしい旋律、東洋人に共通する郷愁を呼び起こす佳曲ですね。二胡の楽器特有のポルタメントが、西洋音楽にない東洋音楽独特の表現方法を持っていますので、日本人も親近感を持つ曲だと思います。
上海で最も親しまれているメロディーだそうですが、上海出身のチェンミンにとって望郷の念を思い起こす曲なのかも知れません。
日常の生活では、なかなか鳥のように自由に好きなところへ行ける、ということにはままなりません。
せめて音楽を聴いている時間だけでも自由で優雅な一時を過ごしたいものです・・・・。
「I Wish」がとても良かったので購入しました。レビューにあるようにコンピューターの電子音やエコーの効いたアレンジはチョット残念でした。しかし、チェンミンが奏でる胡弓はいいですよ。「寒鴨戯水」や「空山鳥語」などは二胡が歌っていてステキです。