永井豪作品を代表するロボットアニメである、マジンガーZ、ゲッターロボ、そしてグレートマジンガーなどのテーマソングが収録されている。各々の歌詞は短いが、それはロボットアニメの哲学を読み解く鍵である。たとえば「マジンガーZ」では、最初に「空にそびえるくろがねの城」とある。むろんそれはZを指す。それに続く「無敵の力はぼくらのために」という表現はZに込められた哲学だ。Zの創造者である兜博士は、死の間際に、孫の甲児に「私が開発したZは神にも悪魔にもなれる」と告げた。ゆえに、「ぼくらのために」とは「世界の平和のために」と同義である。必殺技をその後に付け加えているのも今となってはなぜか感動する。この短い歌詞はZのすべてを語っている。Zのあとに衝撃な形で出現したグレートの歌詞は、Zのそれと比べるとかなり異なった印象を受ける。「おれはグレートマジンガー」という題名からも「大人」のZよりも「進化」したロボットを想起させるからだ。「おれは涙を流さない」(ロボットだから、マシーンだから)という詞は、グレートを巧みに操縦する専門パイロットしての英才教育を施された剣鉄也の心情を反映している(ファンにとって、Zは兜甲児と一体化したものであるのに対し、グレートと剣鉄也にはどうも親近感が湧かない、つまり剣鉄也にとってグレートはあくまでも戦闘獣を撃破するためのロボットという名の「道具」でしかないと受け止められているのかもしれない。それは間違いであると私は思うが)。最後になって初めて、「おれはグレート、グレートマジンガー!」とロボット名を出すあたり、Zとは対照的である。初の3体ロボットの合体作品として有名なゲッターロボ、ゲッターロボGの歌詞からも、Zやグレートと同様の哲学を理解することができる。短い歌詞に隠された哲学・思想は実は深く、それによって曲の感じ方も異なるように思う。独特の懐かしさは久しぶりだ。
仮面ライダーストロンガーの最終回、7人のライダーたちが夕陽の彼方へ消えていくバックに流れたのはストロンガーの歌ではなく、(子門真人の歌う)「仮面ライダー」(せぇまるーショッカーってやつです)だった。ドラマ・アニメの最終回には時として番組に直結しない曲がセレクトされます。
で、このアルバム収録の「もえる愛の星」ですが、本来は映画「円盤大戦争」のエンディングテーマ。しかし、この作品を基にした「UFOロボグレンダイザー」の最終回の最後のシーンで流れたんです。デューク、マリアの兄妹が生まれ故郷の星へ帰るBGMで、ささきいさおさんのまろやかな歌声がより一層の感動を生みました。名曲です。
なお、同曲・歌詞違いで堀江美都子さんが歌う「ちいさな愛の歌」というのもあり、「Micchi100%堀江美都子30th Aniversary Special Edition あしたがすき」に収録されています。こちらも佳曲です。