この巻の白眉は、やはり『建国のダストブロー』。
ムーンレイスの強行移民による様々な問題で、ただでさい地球側、月側ともに緊張が高まっている上に、ディアナの立場にいるのはキエルという困難な状況。しかも暗殺者まで来襲。
しかし、それを打ち破るような、キエルのディアナとしての大演説の迫力。そして、それを受けての、地球側、月側ともに渦巻く、それぞれの思惑。
基本的には政治劇ではないターンエーなのに、凡百の政治を扱った作品より、遥かにドラマチックな政治劇的内容。
ユーモア編としては『アニスパワー』もおすすめ。
この作品が始まる前はひげのガンダム、キャラクターともに
好きではありませんでした。
けれども始まってみると、地球を舞台にした話が多いため、
まず風景が美しい。
アニメの中の地球の風景になぜかほっとさせられるのです。
その美しい風景が戦闘により破壊されていく光景の悲惨さ。
また、人間の生活や些細な情景を丁寧に描くところに
好感を持つようになりました。
そして、月の女王ディアナと大鉱山主の娘キエルが入れ替わり、
月の女王としての気品や貫禄、意志の力を備えていくキエルの美しさ。
人は立場によってこんなにも変わるものなのだとしみじみ感じ、
好きな作品になりました。
そんなキエルが大演説をするお話、お勧めです。