シリーズ3枚から編まれたベスト『LUPIN THE BEST! PUNCH THE MONKEY』への採用トラック数でいうと、このアルバムからは最多の5トラック(1作目から3トラック、3作目から4トラック。さらにスカパラの未発表録音が1曲)。その点、シリーズで一番いいアルバムのように思われる、かもしれないのだが。このアルバムの聴きどころは、そのシリーズ・ベストに収められた分で全部、という印象だ(ま、アルバムの半分よきゃいいじゃん、と言うこともできるわけだが)。
特に、ファンであるがゆえ頭が痛いのが、9のベンチャーズ。
オレは近年、何度となく彼らの来日公演(夏のツアー。ここ数年、彼らは冬にも、大きめのライブハウスでの小規模ツアーを行なうことがある)に出かけ、まるで重戦車のようなゴリゴリのエレキ・サウンドを堪能し、また、アルバムの方でもなかなか充実した仕事ぶりが続いていることはよくわかっているつもりだ。
なのに、これは一体………?!
やたら音が大きく安っぽいシンセ、千昌夫の如く、タイミングをズラし「ル・パン、ザ、サァァァー!」とシャウトするドン・ウィルソンの裏声(!)にかぶさるデケデケ……、何も考えずオリジナルのまんまやっちゃったのが原因だと思うが、まさにこれは悪夢だ。
このアルバムのような場合特に、「ベンチャーズって、何スか?」、みたいな若い衆にもその地力を見せつけ、新たなファンを獲得するチャンスですらあるはずなのに(そして彼らには十分、それができるはずなのに…)、なんでこんなもん聞かすのョ……?!、と思うと、ホント、悲しくてやりきれなかった。
アルバム自体、中途半端な印象だが、このベンチャーズによる録音限定での評価として言えるのは、筋金入りのベンチャーズ・マニアの方であればともかく、まさにコレは『素人にはおすすめできない』、ということだ。残念ながら。
Disc1
1.ルパン三世’78(東京スカパラダイスオーケストラ)
2.ルパン三世のテーマ(ヴォーカル・ヴァージョン)~THEME FROM LUPIN“E”(ECD,TSUTCHIE,イリシットつぼい,松崎真琴,渡辺佳紀)
3.ルパン三世’78~アフロ・ロック・テーマ(どうしちゃったのルパンmix)
4.ルパン三世主題歌1,2(readymade all that jazz!)
5.ラヴ・スコール(PANSASA Love Anthem mix)
6.ルパン三世主題歌3(一瞬の交わい犬mix)
7.ルパン三世主題歌3(AKAKAGE’s Happy Set)
8.ルパン三世’78(メルティング・ヴァージョン)(香取良彦ジャズオーケストラ)
9.ルパン三世’78(ザ・ベンチャーズ)
10.ラヴ・スコール(M&M Bossa Bass Space)(マンデイ満ちる)