カスタマーレビュー
科学者から21世紀を生きる日本人へのエール 脱「ひとり勝ち」文明論
著者は時速370km/hをマークした電気自動車Ellicaで有名な慶応義塾大学教授です。
本の内容は、21世紀に電気自動車や太陽電池などエネルギー技術中心に、日本が世界をリードできることを紹介しています。
が、著者のメインメッセージは、先進国がひとり勝ちした20世紀とは違い、新興国が発展することで先進国の経済発展につながる関係が構築できることを提案しています。そして、先進国の中では、資本・技術・文化的な蓄積がある日本が最適な位置にいることも。
日本に足りないのは政治的なリーダーシップと、既存の価値観にとらわれた思考。温暖化防止のためにCO2の排出取引を行うのではなく、電気自動車や太陽電池などエネルギー技術で自然環境に良い影響を与えながら、技術革新によって世界中の経済規模拡大を同時に実現できると説明しています。
著者は、高校生向けの講演で日本の未来は明るいと話をしているそうですが、この本から非常にポジティブなメッセージを受け取りました。
高校生に読んで欲しい 脱「ひとり勝ち」文明論
聞き書き的に著されているので、とても平易な文章で読みやすい。だから高校生に読んでもらいたい。
これまで積み重ねてきたものを破壊するようなイノベーションが求められる。
それは、ハイブリッドのようなエンジンを持つ電気自動車ではなく、モーターによる電気自動車の開発である。
「太陽光は容易に入手できるしどこでも使える資源」でありこれを活用しない手はない。
20世紀型文明は、地球温暖化の問題の根幹を成している。
新しい21世紀型文明が求められる。
この転換に、破壊的技術はバリューチェーンにから抜け出せないという「イノベーションのジレンマ」が立ちはだかる。
他者も活かして自分も活きる軟着陸型の「日本型イノベーション」が「イノベーションのジレンマ」を解消することに期待したい。
21世紀は経済的な成功にひとりが浴するのではなくイノベーションの恩恵を広く世界中で享受する「脱ひとり勝ち」が求められている。
読みやすく 中身もある本 脱「ひとり勝ち」文明論
読みやすい本です。
不況や金融危機にルビがふっています。
電気自動車について述べながら、イノベーションに関する本となっています。
太陽電池で地表面の1.5%を貼れば(技術的には難しそうですが)、70億人がアメリカ人と同じエネルギーを使用した生活ができる
魔の川、死の谷、ダーウィンの海、をどうやって越えるか?
リチウムイオン電池の発明者 吉野彰氏やネオジウムー鉄磁石の発明者 佐川眞人氏の名前が知られていないことが残念である。<まったくそのとおりです>
環境対策は本当に効果がある対策を選んでそれに集中すること
すごくいい本です。
イノベーションだけでなく、清水先生の体験談もなかなか共感します。
例えば、大学時代、人が勉強しないときに勉強する、という話(pp.108)「うさぎと亀」ですね。
プレゼンテーションが人生の大事な道を開く(pp.114)。
わかりやすく夢のある本 脱「ひとり勝ち」文明論
わかりやすくて、結構面白い本であった。
例えば、太陽電池で元を取るには20年かかる。
生産量が10倍になれば、値段は半額になる。(学習曲線のこと)
現在日本の総発電量のうち太陽発電の割合はわずか一万分の一にすぎない。
それが千分の一になるぐらいのマーケットの余裕は充分にあるだろう。
地球の地表の1,5%を太陽電池にすれば、世界の70億人がアメリカ人と同じだけ電力を使える。その地表の1,5%というのは全世界の砂漠の7%。
それぐらいだったらできるんじゃないかな。
大まかな数字を使いつつかなり説得力と夢があった。
未来を悲観してしまう全ての人に向けた本 脱「ひとり勝ち」文明論
未来を悲観してしまう全ての人に向けられた本です。
日本には希望も何もないという雰囲気は、実は皆が勝手にそう思っているだけで、
実際にはすばらしい技術や前向きな展望はすで存在しているということ。
そんな中、唯一足りないのが、こうした希望を携えた、
前向きな世論である、ということを思い知らされる。
我田引水的側面はないわけではないが、
それでも人に読ませたくなるすばらしい本。
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